
今回は、イトヒバの剪定をやりました。
このイトヒバは、2年以上手付かずにしてあった木ですが、順序良く切っていくとスッキリとさせることができます。
順序は、基本的には上から剪定していくと楽です。
枝の具合が見えやすく、切った枝が引っ掛かったままにならないためです。
やり方は、、
・高さを決める
・強い枝を切る
・弱い枝を残す
・三本枝があれば真ん中を切る
・枯葉、枯れ枝は全部無くす
・絡む枝は元から切る
・地面に近すぎる枝を軽くして上げる
順序とやり方はこんな感じです。
これを最初から最後まで繰り返して作業が完了します。
画像多めで、やり方を書いていきます。
ご自分で作業をしているところを想像しながら読んでみると、イメージがしやすいと思います。
一番下に動画を貼りましたので、お時間のある時に観ていただき参考になれたらいいなと思っています。
- 【イトヒバ剪定】二年以上伸ばしっぱなし【スッキリさせるやり方】
- 高さを決める
- 基本的な枝の残し方は「2本の枝」
- 枝が密集していたら減らす
- 上は小さい枝を残すと全体が小さくなる
- 枝が3本あったら真ん中を切ると簡単
- 下に垂れている枝を切る
- すべての枝で今までの流れを繰り返す
- ここまでのまとめ
- 枝先が長いと感じる場合
- 上下で3本の枝と見ることもできる
- 複数の枝で「ひとまとまり」
- 幹が透けて見えるときれい
- 太い枝を元から切る
- またぐ枝は元から切る
- 被る枝で段差を作り一玉にする方法
- 地面に近すぎる枝の剪定
- 限界まで攻める剪定
- 枯れ枝は適当に切らない
- 剪定の途中にやる手直し
- 壁側を強く切る方法
- 切った枝のまとめ方
- 剪定の完了と確認するポイント
- まとめ
- 今回の記事の動画
【イトヒバ剪定】二年以上伸ばしっぱなし【スッキリさせるやり方】

最初に、この木をどのように仕上げるかを考えてみます。
考える時は、自分の中でのご要望を目標とします。
それにしたがって剪定方法を決めていくと、剪定の考え方にブレが生じにくくできると思います。
今回は、「スッキリさせながら大きさをなるべく小さくしたい」ということを目標に考えています。
壁側の剪定はちょっと難しい

イトヒバは、葉がなくなるとその枝は枯れてしまいます。
壁側の枝が塀にぶつかるように伸びていると、先端にしか葉がない場合がほとんどです。
小さくする場合は、元から切るしかありません。
でも、形を作るためには葉を残しておきたいです。
ここがすごく難しいところです。
幹の近くの中の方に新しい芽が出ていれば、それを残すように切れば葉を残すことはできます。
若い枝を作って切り戻す感じです。
ですが、伸びてしまったイトヒバの枝は、枝の途中に新しい芽がない場合が多いです。
なので、最初は先端を強めに切って枝が枯れないようにしておいて、次の手入れの時に中の方から新しい芽が出たらと期待をする方法もあります。
手間はかかりますが安全な手順だと思います。
今回の記事では、「強く切って形を作る方法」を目指しました。
ここから手順通りに作業をしていきます。
高さを決める

高さの決め方は、大きく分けて2種類あります。
・構造物に合わせる
・木の様子に合わせる
今回は構造物に合わせました。
「塀より高くしたくないなぁ」と思ったためです。
木の様子に合わせるのは、高さを低くすると横幅とのバランスが悪くなってしまう場合に使う方法です。
どちらが良いとか悪いとかはその時の状況で変わるので、最初に考えた目標に合わせていきましょう。

高さを決めたら、その目安から上に出て見える枝を元から切れば揃えていけます。
基本的な枝の残し方は「2本の枝」

すべての枝が2本になるよう残していきます。
なぜ2本なのかは、栄養を分散させるためです。
1本の枝に栄養が行くと、強く伸びやすくなり木が大きくなってしまう可能性が高くなります。
栄養を分散させると枝数が増えて剪定もしやすくなるし、形もきれいに仕上げやすくなります。
枝が増えると、ハサミを入れられる位置も増えて迷いも増えますが、剪定の自由度も増します。
切る強さを自由に決められるし、形を作るのも幅が広がるのが良いところです。
枝が密集していたら減らす

枝数が多い場合は、少しでも本数を減らしておくと整いやすくなります。
枝が密集していると虫が住みやすい環境を作ってしまったり、枯れ枝や枯葉が増えやすくなったりします。
幹が少し透けて見えるくらいがきれいだと思います。
上は小さい枝を残すと全体が小さくなる

上が小さくなると全体的に小さくすることができます。
それと、葉の濃さは上を薄くするというのは剪定の基本でもあります。
上を薄くして下に行くにつれて少しずつ濃くしていくと、見た目と栄養のバランスが良くなります。
枝が3本あったら真ん中を切ると簡単

これが一番簡単な方法であり、すごく大事な剪定の基本の考え方です。
3本に限定される話ではなく、複数ある枝を透かしたい時は真ん中を切ったり本数を減らしたりして、最低でも2本枝を残すときれいになります。
樹種を問わず使える方法なので、これを覚えておけば色々な木の剪定のやり方が以前より簡単に考えられるようになるはずです。
下に垂れている枝を切る

下に垂れているだけなら切らなくても大丈夫なのですが、下の枝に重なる場合は元から切る方が良いと思います。
下の枝の成長の邪魔になってしまうからです。
場所によりますが、逆に垂れている枝を使って形を作る方法もあり、下の枝を元から切る場合もあります。
どっちがいいのか迷ってしまう場合は、基本的な方法で垂れている枝を切っておくと良いと思います。
剪定に慣れてきたら下に垂らす方法も試してみると面白いので、後々色々試してみてください。
すべての枝で今までの流れを繰り返す

画像くらいの仕上がりになれば良いかなと感じられるので、このくらいで統一していけば完了できます。
ここまでのまとめ

単純にまとめると画像のように、、
木を小さくするには、長い枝を元から切って短い枝を残しつつ
3本の枝の真ん中を切ることを繰り返して完了!
こんな感じです。
ここまで書いたことでも木の剪定をすることができますが、ここからはプラスアルファの知識として書いていきますので、良かったら見ていっていただけたらと思います。
枝先が長いと感じる場合


残した枝先の葉が長いと感じたら、その長い部分を無くすために枝分かれで切るようにします。
長い枝だけ無くなれば良いので、先端に近い部分で剪定するイメージです。
先端付近の細かい枝分かれで切るので、切られた枝は短くて小さい枝です。
少し手直しをする場合にやる方法なので、すべての枝ではなく飛び出して見える部分を整える補助のような手入れです。
上下で3本の枝と見ることもできる

左右で3本の枝と見て真ん中を切るのが基本ですが、上下でも同じことができます。
なので、枝を透かしたい場合は左右でも上下でも変わらず真ん中を切れば透かすことができます。
複数の枝で「ひとまとまり」

複数本の枝で「ひとまとまり」を作ると、形を整えることもできます。
本数を減らし過ぎると輪郭ができなくなってしまう場合は、少し枝を残し気味にしておくと良いです。
枝が残っていれば後から切りなおすこともできるので、少しずつ調節してみてください。
幹が透けて見えるときれい

幹が少しだけでも透けて見える方がきれいに感じます。
スカスカにならないように気を付けながら、切ったら見るを繰り返して慣れていきましょう。
太い枝を元から切る

途中に枝分かれや細かい枝がない場合は、元から切って透かしていきます。
太い枝を残しておくとどんどん大きくなっていってしまうので、大きさを抑えたり小さくまとめたい場合は元から切っても大丈夫です。

太い枝を無くして細かい枝を残せばひとまとまりが作りやすくなります。
細かい枝は大体同じくらいの位置から出ているので、それを残すイメージです。

枝が3本あって葉が濃かったり長いと感じる場合は、今まで通り真ん中を切って整えてひとまとまりを作っていきましょう。

またぐ枝は元から切る

他の枝を越えて、またぐように伸びる枝は元から切っておいた方が良いです。
またぐ枝を残しておくとその枝が強くなり、重なっている他の枝が弱くなる可能性があります。
形と濃さを整えるために早めに切っておくと後が楽になります。
被る枝で段差を作り一玉にする方法

・上の枝を短くする
・下の枝は長めにする
一玉の上の部分になる枝は強めに切るようにして、上向き気味の小枝を残しても大丈夫です。
場合によっては一枝になってもしょうがないと思います。
一玉の中で下に行くにつれて上向きの枝は残さないようにして、横に広がるように剪定していきます。

一玉の全体の枝を横向きに出ている枝で統一してもきれいになるので、ここでも3本の真ん中を切ることに集中してください。

地面に近すぎる枝の剪定


一番下の枝が地面に近すぎる場合は、少し間を空けると見た目がスッキリします。
どの木もそうなのですが、枝の先端が軽くなると枝自体が上がります。
垂れ下がる木は特に分かりやすく上がります。

強く切る必要はなく、上から剪定してきた輪郭に合わせて切れば自然と隙間ができてスッキリさせることができます。
限界まで攻める剪定


限界まで攻める方法は、その枝の一番幹に近い枝のところまで切り詰めるやり方です。
この方法が木を一番小さくできる方法ですが、一気に強く切るため注意が必要です。
少しでも弱っている木には使えない切り方なので、大事を取る場合は限界の少し手前で完了をしなくてはいけません。
無理にこの方法で剪定する必要はないので、これより一枝多く枝を残すように剪定するくらいがちょうどいいと思います。
枯れ枝は適当に切らない


枯れ枝は適当に切ると、後がものすごく大変になります。
・枯葉が積もる
・虫が住みやすくなる
・ハサミが入りにくくなる
このような問題があります。
枯れ枝は元からきれいに切っておいた方が良いです。
結構手間がかかりますが、問題点が改善されて見た目も良くなるので力を入れるべき作業です。

剪定の途中にやる手直し

剪定の途中で見る角度を変えて、飛び出して見える部分や葉の濃さが濃い部分などを確認して手直ししておくと流れが良くなります。
脚立を動かす前に確認して、端から順に剪定を終わらせていくと手間を減らせます。
一回脚立を立てたところにもう一回脚立を立てることを避ける効果があります。
壁側を強く切る方法

壁側に向いている強い枝は、壁側に向いていない横向きの枝を残して切っていきます。
単純に壁の方に枝が伸びないようにするイメージです。

剪定している途中ですごく小さな新しい枝がある場合、それを残しておけば将来伸びる可能性があります。
その新しい枝が伸びてくれたら、そこで切り戻して小さくしながら枝を作りなおすこともできます。
切った枝のまとめ方
切った枝をまとめる方法は、固結びだけで大丈夫です。
簡単に取っ手となる輪っかも作れるので試してみてください。


最初にある程度まとめた枝の下に紐を通します。
そしたら、片方の紐に対してもう片方を固結びします。
画像だと、水色の毛糸の固結びの中を赤い毛糸が通っている感じです。

この状態では縛り目を動かすことができます。
固結びをしていない方は紐が動くので、木に向かって縛り目を押してキュッと締めます。
キュッとしたまま水色の固結びのところに赤い紐も固結びをします。
これで水色と赤の紐が固結びで結ばれたから、キュッとしたまま緩まないようにできます。
そうしたら二回の固結びをして輪っかを作り、持ち運びが楽なようにします。




剪定の完了と確認するポイント






これらのことを剪定後に確認してみました。
最初に決めた方針に「近づけることができたかな!」と思っています。
まとめ






今回の手入れでは、このようなことに気を付けながら剪定してきました。
剪定の強さについては結構強く切りましたが、ここまで強く切らなくても大丈夫です。
切り具合は自由に決められるので、もう少し枝や葉を残している方が好みなら切る回数を増やしてみると良い思います。
切る回数が増えるというのは、枝先近くで整えるためハサミを入れる回数が増えるから細かい手入れになり切る回数が増えるという感じです。
一回強く切れば一気に枝が無くなり手間が減るので、手間と見た目と時間のかかり方のバランスを考えるのも良いかなと思います。
剪定に慣れてきたらのことになってしまいますが、色々なバランスを好みで考えてみて自由に剪定してみてください。

今回の記事の動画
最後に、ショートとロングの動画を貼りますので、お時間のある時に観ていただきお力添えができたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事で悩みを解決するヒントになれたら嬉しいです!
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