この記事では、初心者の方が初めて手入れをするための道具を揃えるためのオススメを書きました。
植木の剪定をするために必要な道具は少ないので、買い揃えるのは比較的簡単だと思います。
- 手袋(軍手・作業用ゴム手・革手)
- 腰道具(木ばさみ・剪定ばさみ・ノコギリ)
- 刈り込みばさみ
- 脚立(三本足)
- くまで
- ほうき
- み(ちりとり)
最低限これだけで足りてしまいます。
でも、この道具ひとつひとつに様々な種類があります。
種類が多いと「どれを使ったらいいんだろう」と思うかも知れません。
「これをやる時はこれ。この場所ではこれが便利」というのは使ってみないと分からないので、「買ったけど使えなかった」ということがなくなればいいなと思いオススメを書いていきます。
今まで色々な道具で手入れをしてきた経験から「便利で使いやすく壊れにくい」と思ったものを紹介しますので、参考にしていただけたらと思います。
オススメは各項目の最初に書いておきますので、目次から気になるところをクリックかタップしていただければすぐに答えが分かります。
庭の植木手入れに必要な道具
揃える道具のオススメをひとつずつ書いていきます。
革手袋
名前は「マッスルレザー」「パームフレックス(ワークマン)」「パンダグリップ」
全体が革のものや、手のひらは革で手の甲は通気性のあるものです。
なぜこれなのかは、単純に丈夫で使いやすいからです。
マッスルレザーは同じものでも固さが違ったりするので、当たりはずれはありますが丈夫で長持ちします。
パームフレックスは柔らかいです。
マッスルレザーよりちょっと高いですが、指先がかなり使いやすくなります。
パンダグリップは、値段は高いですが丈夫さと使いやすさの両立ができていると思います。
指先と手のひら二か所にゴムがついているので、滑り止めにもなるしクッション材にもなります。
植木手入れや草刈りでも、とても使いやすいです。
- 主に重たいものを持つときはマッスルレザー
- 指先を細かく使いたいときはパームフレックス
- ちょっと高いけど両立できるパンダグリップ
サイズは、Ⅿ・L・LLとあります。
じょんぐりの手は、ギュッとパーにしたときに手首から中指の先・親指から小指の先まで約20㎝でLLを使っています。
LLじゃないと指先が当たってしまうからです。
目安にしていただけたらと思います。
下のおたふく手袋は、ゆるっとしたはめ心地で素材も柔らかく丈夫です。
ピシッとした感覚が苦手な方におすすめです。
作業用ゴム手袋
作業用ゴム手袋(タフレッド等)はピタッとしていて使いやすかったりしますが好みが分かれます。
手のひらはゴムで、手の甲は通気性のある素材です。
マツの手入れで葉をむしるのが楽になったり、細かい作業で指先が使いやすい手袋です。
重たいものを持ったり、強い力がかかるとゴムが切れて剥がれてしまうので、軽作業向きです。
サイズは、S・Ⅿ・Lとあります。
腰道具(木を切る3点セット)

- 木ばさみ(右)
- 剪定ばさみ(中)
- ノコギリ(左)
この3つのケースをベルトに通して腰にぶら下げておく物を「腰道具」といいます。
これを着けると格好が一気に植木職人になって、なんだかできるような気持ちになってきます。
何をやるにも気持ちは大事です。
ここからは種類を見ていきながらオススメを書いていきます。
木ばさみ
今まで使ってきたオススメは「岡恒(おかつね)」です。岡恒は会社名・ブランドです。
木ばさみの種類は大きさを気にするだけで大丈夫です。
大・中・小で自分の手に合うものを選べば、力が入りやすく楽に切れます。
切れ味・使いやすさ・刃を研いですごく長く使えることから「岡恒」を選びました。
剪定ばさみ
オススメはこちらも「岡恒」になります。
持つところが赤と白のものなのですが、切れ味が良く太い枝を切ることができて丈夫で便利です。切るときの音も気に入ってます。
剪定ばさみは種類が豊富で、見た目・形・大きさにかなりの違いがあるため選ぶのが難しくなってきます。
でも、木ばさみで細い枝を切り、剪定ばさみで太い枝を切るという用途の違いを考えると、選ぶ幅が狭くなってきます。
なので、自分の手に合っていて、力が入りやすそうで太い枝が切れるものです。
それがずっと使い続けている岡恒の剪定ばさみです。切る時の音も気持ちがいいので使ってみてください。
ノコギリ
オススメは折り畳み式の「ゴムボーイ240mm」です。
多少長さがあれば太めの枝を切るのに良いと思います。
刃の交換は簡単です。
ネジ1本だけ、工具を使わず新しい替え刃の背中の部分で外し、交換した古い刃の背中でネジを締めるだけで完了です。楽です。
ノコギリは大きく分けて2種類あります。
- 折り畳み式
- 折り畳まない


折り畳み式は、刃と柄の長さが同じくらいあり、折り畳んで刃を柄の中にしまうことができるため、刃が少しだけ薄いです。
折り畳まないものは、柄が短くそのままケースの中にしまうもので、刃が厚めです。
どちらも刃の長さを選べるのであまり違いがありませんが、刃の厚みや細さが違います。
刃の厚みが薄い方が小さい力で引くことができます。イメージは、切る幅が狭いと木を削る量が減り、切り粉が少なくなるので力が要らなくなります。
どちらを選ぶかは、利便性と安全性で選びます。
利便性は
- 枝と枝の幅が広い→折り畳み式
- 枝と枝の幅が狭い→折り畳まない
狭い樹種はビワ・マテバシイ・タイサンボク他多数あります。
安全性は、引く力の小ささとケースの短さからみて「折り畳み式」だと思います。
引く力が大きいほど怪我をする危険があります。
腰に長いものをぶら下げていると、引っ掛かったりすることも少なからずあります。
なので、切りやすさと身に付けやすさから「ゴムボーイ240mm」が使いやすいと思います。
刈り込みばさみ

オススメは「岡恒」の留め具付きです。留め具付きとは、刃が交差したり柄と柄がぶつからないための物です。
初めて使ったのがこちらだったので、慣れ親しんだ感じですが、ちゃんと他のはさみも使っての感想です。
刈り込みもすごく種類が多いです。
- 柄が木やアルミ
- 伸縮するかしないか
- 刃の厚みや柄の長さ
- 刃を閉じたとき、刃が交差するかしないか
柄が木やアルミ
持つところが木製かアルミ製かの違いです。
木製は重さの違いがあります。
- 重い…頑丈で太めの枝も刈り込めるけど、胸より上を刈り込む場合疲れる
- 軽い…太めの枝も切れるけど、力を入れすぎると柄が折れる。でも作業は楽
用途別で変わってきます。太い枝を切らない・力強く切らないなら軽い方で大丈夫です。
アルミ製は下の通りです。
柄が伸縮する(アルミ)
こちらはちょっと重めですが、柄が2倍近く伸びるので結構遠くまで刈り込めるので楽はありますが、刃が自分から遠くなるのでかなりの重みがかかります。
腕・肩・背中が鍛えられそうですが疲労感がすごいので初心者の方にはオススメできません。
高いところを少しだけなら良いですが、長い時間使うなら脚立を使いましょう。
刃の厚みや柄の長さ
刃の厚みはあまり気にしなくて大丈夫ですが、厚いと重いって感覚です。
柄の長さは刈り込む樹種で変えると使いやすいです。
基本的には一般的イメージの長さで大丈夫ですが、チャボヒバの小さな玉を散らしてある木には柄が短いはさみがオススメです。
刃が交差するかしないか
刃が交差しない留め具ありだと楽にできます。
何も気にせず刈り込み作業ができます。
切っているときに留め具に当たるカチッカチッ、パチッパチッと音がなります。
留め具付きはこんな感じです。
留め具なしは職人向けなのでコツをつかまないと難しく感じます。
柄と柄で指を挟まないようにしたり、交差した刃がむき出しになるので、気を付けないと怪我をします。
切っているときに音が少なく、シュウィッシュウィッと刃の動く音は気持ちが良いです。
ボルト1本でどちらにもできるので試してみるのも良いと思います。
脚立(三本足)

なぜ三本足かは、四本より安定するからです。

このように使い方を工夫して安全に立てることができます。
あとは手入れをするのに木に合わせた高さを用意するだけです。
1尺30cmなので10尺で3mです。安全のため1番上に立たないので、2m70cm+身長+腕+はさみの長さまで届きます。
脚立の種類も色々ありますが手入れをするところまで届けばどれでも大丈夫です。
掃除道具

くまで
プラスチックの「ウルトラ熊手」と竹の片手で使える「ミニ熊手」がすごく便利でオススメです。
用途別で竹や鉄・アルミなどあります。
竹の熊手は片手で使う小さいタイプが使いやすいです。
鉄・アルミはひっかくゴミが重たい時に使います。
なので用途に合わせて使い分けますが、庭の木の手入れとなると「ウルトラ熊手」「ミニ熊手」がオススメとなります。
ほうき
これは「竹ぼうき5段」オススメです。
3段と5段がありますが、3段はほうきの束が細く先端は少し本数が少なく感じます。
5段は太さがありしっかりとしていてちょっと重いですが、掃いた時の仕上がりがきれいになります。
み(ちりとり)
正しくは万作てみです。
これはオススメではなく大きさと色の好みで決めてもらえれば大丈夫です。
大きさは、40型44cm×41cm×15cm・50型54cm×53cm×21cmくらいです。
どちらを選んでも便利です。
まとめ
庭の植木の手入れをするための最低限の道具を紹介してきました。
簡単にまとめると
- 手袋は革手袋「マッスルレザー、指先の柔らかいもの」「パームフレックス(ワークマン)」「パンダグリップ」
- 木ばさみ・剪定ばさみ・刈り込みばさみは「岡恒」
- ノコギリは「ゴムボーイ240mm」「シルキーツルギ」
- 脚立は「手入れをする木の大きさに合うもの」
- くまでは用途別で「アルミの熊手」「ウルトラ熊手」「竹の片手で使えるミニ熊手」
- ほうきは「竹ぼうき5段」
- 万作てみはお好みで
こんな感じです。
頑張ってこれらを揃えられれば、すぐにでも作業を始められます。
これ以外の便利な道具は他の記事でまとめていきますので、みなさんのお気に入りが見つかるような紹介ができたらと思います。
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