楽手入れに来ていただきありがとうございます。
造園会社で働いています、「じょんぐり」です。よろしくお願いいたします。
ここは主に、「木を触ったことがない人でも植木の手入れが出来るようになる」を目指すブログです。
他には、樹種別の剪定方法・木の植え方・石の組み方・庭づくりの悩み・よく使うロープの縛り方を書き進めています。
未経験・初心者の方・新入社員の方でも分かるように、丁寧に分かりやすく書いていきます。
上から順番に見ていただければ読み終わる頃には、「手入れって意外と簡単かも」って思えるかもしれないです。
ではどんな手順なのかを書き出してみると
大体こんな感じだと思いますが、この4つの中に数えきれない程の悩みや疑問が出てきますね!
このような疑問があります。
この疑問を解決できたら、植木手入れするための知識としてはかなりプラスになると思います。
というより、この知識があればほとんどの植木手入れが出来てしまいます。
では、ひとつひとつ見ていきましょう。
使う道具は何が必要?
最低限の道具はこんな感じです。
この8個の道具があれば、手入れをすぐにでも始められます。
腰道具(木ばさみ・剪定ばさみ・ノコギリ)
木ばさみ・剪定ばさみ・ノコギリは木を切る時の3点セットで腰道具といいます。
腰道具とは、はさみやノコギリをしまうケースをベルトに通してぶら下げることで、無くさないようにしたりすぐに使えるようにするための物です。
はさみを持ちっぱなしや地面に置く事がないので、セットで持っていればすごく便利です。
ベルトは普段使っているものでもなんでも大丈夫です。
刈り込みばさみ
生け垣のような平らな仕上がりや、丸い形も作り出せる便利なはさみですね。
一般的な大きさは刃が20cm程で持つところ(柄・え)が50~60cmあるものです。
これ1本あれば大丈夫ですが、小さな丸や狭い場所をやる時には、柄の長さが30cm程の短いはさみが使いやすいです。
脚立(三本足)
植木の手入れをする時は、アルミ製の三本足の脚立がオススメです。
なぜオススメかは、斜めのところでも平らに立てられるし、はしごの付いてない一本足を木の枝の間に差し込んで、手入れをする場所に近づき安全になり楽にもなるからです。
アルミ製で軽めなのに丈夫で便利ですので、木の大きさに合わせて揃えましょう。
大きさの合わない脚立を使うと、危険もあるし効率が悪くなるので、適材適所が良いです。
くまで・ほうき・万作てみ(通称:み)
掃除道具はこの3つです。
くまではプラスチックのウルトラ熊手、ほうきは5段のほうき、みはお好みです。
ウルトラ熊手でほとんどの枝や葉を片付けて、ほうきとみで仕上げをします。
3つとも土でもアスファルトでも場所を選ばず使えるので便利です。
最低限の道具まとめ
これらの道具を揃えて植木手入れをやるための準備をしましょう。
でも、揃えるにしても種類が多いから「どんな道具を買えばいいのか?」と思いますよね。
下の記事では、この道具を買えば大丈夫と言えるオススメを書きましたので参考にしてください。
剪定の時期は?樹種で変わります!
剪定とは、木の形を整えて枝と枝の間をあけて、日当たりを良くして新しい枝に栄養がいくようにしたり、虫の発生を抑えたりする効果があります。
剪定は良いことばかりですね!
ではその剪定はいつやったらいいのかと考えます。
それは大きく分けて2つ
- 常緑樹の剪定時期
- 落葉樹の剪定時期
この2つの樹種の時期は次の通りで
この2つに共通するのが、花のきれいな「花木(はなき・かぼく)」の場合です。
常緑花木・落葉花木は、花が終わったらすぐ
こんな感じで大まかな決まりがありますので、この時期であれば普通に手入れしても大丈夫ですという目安です。
これより細かく分けるとなると、木の種類の特徴で変わってくるため、プロの知識になってしまうので、大まかに分けた時期で手入れをしてみましょう。
どこでどう切ったら良い?簡単な考え方があります!
1.眺めて仕上がりイメージをする
どのくらいの大きさにしたいのかを、切り始める前にイメージしておきましょう。
大きさはそのままできれいにしたい場合は、形を変えるほど切らずに済むので今より少し小さくなるイメージです。
ちょっと大きいから小さくしたい場合は、眺める位置を決めておいて、そこから見たときの周りの景色を基準に「窓の高さ・屋根と窓の間くらい・遠くに見える木」など基準を決めておきます。
手入れをしている途中に大きさが分からなくなったり、どこで切ったらいいのか分からなくなったら決めた位置から眺めて確認しましょう。
2.不要枝(いらない枝)見つけて切る
これらは木にとって無いほうがいい枝なので、切って大丈夫です。
下から順に不要枝だけを切っていくとゴミが重ならないため切りやすいです。
不要枝の種類の例だと、やご・ひこばえが1番下です。
ここから上に向かって、胴吹き・立ち枝・枯れ枝などを切っていきます。
常緑樹は不要枝を探すのが大変かもしれないですが、1本見つけて切ってみるとその分視界が開けるので少しずつでも切っていきましょう。
3.枝分かれを見つけて切る
1番簡単な考え方は「真ん中を切る」ということです。幹に対して枝や芽を外向きに残してきます。
3本や5本など複数枝があるところを見つけます。
幹から出ている1本の太い枝から2本、2本から4本、4本から8本と全ての枝が2本の枝分かれになるようにしていきます。
基本の枝の残し方はこんな感じなのですが、無理に8本にしなくても大丈夫なのでちょうどいい大きさのところで2本枝を残してください。
下から不要枝を切りながら上に行き、上から剪定をして切った枝が途中に引っかかりが残らないように落としながら下まで作業をしていきます。
4.仕上がりイメージに近づける
全ての枝を順番に切りながら木を一回りしましょう。
あっちこっちやると効率が悪いので、端から順々に作業するよう心がけてください。
5.剪定が終わったら眺める
一回りできたら仕上がりイメージに近づいたかを、最初に決めた眺める位置から見てみましょう。
飛び出してる枝がないか・切り忘れて葉っぱが濃く残っているところはないか・引っかかりは取り忘れてないかなどを、休憩しながら体と心をリフレッシュしながら見つけてみましょう。
6.完成ならちゃんと満足する
全部切り終わって「きれいになった・涼しげな仕上がりになった」と思ったらちゃんと満足しましょう。
何をやるにもちゃんと満足しないと残るのは疲労感だけになってしまうので、達成感を感じて技術の向上につなげていきましょう。
剪定をする中で、自分の好きな手入れの方法を見つけたり、得意とする木を見つけたり、遊びながらやっていくと良いと思います。
木によって切り方は変わる?多少変わります!
大体の木は大丈夫なのですが、樹種によっては枝の途中で切ると枯れてしまうものがあります。
針葉樹は注意が必要
庭によくある木では・「アカマツ・クロマツ・カイズカイブキ・ヒマラヤスギ・キャラボク・チャボヒバ・コニファー類」などは葉がなくなると枯れる確率が高い、もしくは枯れることが確定してしまいます。
簡単に説明していきます。
アカマツとクロマツの剪定の違い
アカマツは伸びている新しい芽の途中で切ることができません。
クロマツは伸びている新しい芽の途中で切ることで芽の数を増やすことができます。
どちらも芽がないところでぶつ切りにするとその枝は枯れてしまいます。
芽が残るところで剪定をします。
基本の手入れと何も変わらず「枝や芽を外向きに2本残すように真ん中を切る」だけでかなりきれいになります。
その際、枯葉や枯れ枝は全て取り除きましょう。
カイズカイブキ・ヒマラヤスギ・キャラボク・チャボヒバ・コニファー類
これらは葉がないところで切ると枯れる確率がものすごく高いです。
ほぼ枯れると言えます。
カイズカイブキは太いところでぶつ切りにしても稀に新しい芽を出す場合があります。
どの木も枝の先の方を剪定すると、胴吹きや枝の元の方の幹に近い部分から新しい芽が出る場合が多いため、新しい枝を作り直し小さくすることができます。
その場合かなりの時間がかかるので、最初から大きくしないための剪定をするようにしましょう。
多少の違いを感じさせない手入れ
色々な手入れの方法はあるけど、結局は基本や決まりがあり、臨機応変な妥協も必要です。
ここに挙げた方法を組み合わせて剪定をしていきますが、どんな木も自由な形にできるため剪定の方法も自由になります。
では、剪定をすることで何がどう変わるのでしょうか?
自由な剪定・自由な形についても書いていきます。
下の記事では剪定の仕方を、基本やちょっとしたテクニックの応用などを使って手入れをしていますので、参考にしてください。
切ったら何が変わる?色々な良さが変わります!
剪定は良いことだらけ
剪定で何が変わるかは、形を整え若い芽や枝に栄養を行きわたらせ木の成長の手助けをしながら病気や虫の被害を減らす効果を得られます。
また栄養の行きわたった枝には良い花や実をつけさせることができ、風通しや日当たりを良くすることができます。
このように良いことばかりなので、剪定をすることがすごく大事になります。
剪定に失敗しても気にすることはありません。
普通に剪定している場合は枯れることもないし、必ず新しい枝が伸びて何回でも挑戦しながら調整ができます。
木は自由な形にできるので、変わった形を作って個性を出したり、屏風に書いてあるような格好の良いマツやウメを目指してみたり色々できます。
変わった形の作り方
変わった形を作ってみたい時は、大きく育った木を作り直す方法と苗木から作る方法があります。
例えばクロマツですが、色々な形が作りやすいです。
なぜ作りやすいかは、枝が良くしなり折れにくいため自由な向きに枝を伸ばせます。
極端な作り方ですが、一番上の枝を幹に添わせるように下に向けて、地面近くまで伸ばして個性とする見せ方ができます。
他の木でもこのような作りができるし、横に広げることも高さの調整も何もかもが自由にできます。
ただ最終的な完成を目指すには時間がかかります。
なので、遊び感覚で色々な樹種を色々な形にしてみるのも面白いと思います。
下の記事では「二色モミジの作り方」も書いてあります。
片付けのやり方は?どこに捨てる?2種類の方法
ゴミ袋に入れたり縛って捨てるか、軽トラなどの車に積むかで変わります。
ゴミ袋に入れたり縛ったり
自治体により木のゴミ出しは決まりが違うと思いますので、手順以外の長さ等は例として30㎝にしてあります。
ゴミ出しに出せる長さや太さは自治体の決まり通りに出しましょう。
枝を集めるところにヒモを2~3本(1本あたり1mくらい)を30㎝くらいの間隔をあけて並べておいて、その上に向きを揃えて重ねていきます。
集め終わったら縛ってヒモとヒモの真ん中辺を切れば一束の長さが30㎝になりそのままゴミ出しに出せるくらいの長さになります。
残っている細かいゴミはウルトラ熊手とほうきと万作てみでゴミ袋に入れれば完了です。
集めたごみは、決まった曜日・決まった場所・決められた収集方法を守ってゴミ出ししましょう。
トラックに積んで産廃処理場へ
軽トラックなどにゴミを積んで引き取ってくれるところまで直接運ぶ場合は、「1㎏○○円で引き取ります」とお金がかかります。
でも、どんなに大きかったり太かったりしても引き取ってくれます。
少し値段は高くなりますが、根や竹も出せます。
この場合その施設が一般家庭の切り枝等を引き取ってくれるか確認しましょう。
インターネットで「樹木 受け入れ」とかで検索すると産廃処理場が出てくると思います。
1.大きな枝を奥からというのは、運んでいる時にこぼれるからです。
手前から片付けて奥から運ぶと結局こぼれて散らかるので奥から順に片づけます。
2.積むときに枝先が前に向いていると、運んでいる途中で枝に風があたり荷台の外に広がります。
しっかり細かく縛れば大丈夫ですが、荷台が満載の場合は枝が飛び出しやすいので荷台に収めつつ枝先を後ろに向けるようにしましょう。
3.遠いところからトラックに向かって細かいゴミを集めると効率がいいです。
運んでいる途中にこぼれてもトラックまで近くなるためです。
4.細かいゴミは道路を走っている時に風で飛びやすいため対策しましょう。
上に載せるのではなく、風の通らない荷台の端っこや大きめの枝の下に挟んだりして飛ばないようにしましょう。
5.最後にロープでしっかり押さえ込みます。
ロープの縛り方は、簡単な縛り方か南京縛り(なんきんしばり)をします。
しっかり押さえ込めたら気を付けて産廃処理場へ運びましょう。
初心者でも剪定をした方がいい理由
家を買うと大体の庭に木が植えてあると思います。
自分の好きなデザインの外構の中に木や花を植えてきれいな見た目を作り出しますが、植えたときのきれいさを保つためには必ず手入れが必要になります。
放っておいたら気付かないうちにものすごい大きさになって業者にお願いすることになり、お金がかかります。
プロにお願いすればあっという間に終わらせてくれたりもしますが、きれいな仕上がりである保証はありません。
そうであれば、木が小さいうちに自分の好きなように剪定をして好きな形や生活の邪魔にならないようにした方が楽しさや愛着が出てくると思います。
庭に限らず公共でも木が大きくなると苦情の元になることが多いです。
この4つの苦情は主に木が大きくなった時に出る苦情です。
なので木が小さいうちから木を切る楽しみを知って剪定をすることがオススメなため、このブログを始めました。
このような理由から剪定をした方が良い
ここまで剪定の基本のやり方を書いてきましたが、この基本がほぼ全てです。
でもこの全てを完璧にこなす必要はありません。
臨機応変に楽しみながらやることが目的です。
木が植えてあるだけで問題が起こるなら、剪定をしなければならないけど「やらなきゃ!」と思わずに「ちょっとやってみようかな」みたいに気楽に始めてみましょう。
やり始めると意外と楽しかったりします。
頑張らずにやってみましょう!
剪定の様子はこんな感じです※あくまで参考です
注意:この動画は初めての撮影で、見づらかったり聞きにくかったら申し訳ありません。
左手でスマホを持ち、画面を見たり切るところを見ながらしゃべることを考えながら…
緊張でパニックです。
上の動画では「剪定をしたことがない人でも木の手入れが出来るようになる方法」を紹介しています。
動画の説明欄に目次があり、各項目から見られるようになっています。
ここで紹介している剪定方法は、枝分かれや葉のあるところで手入れをする切り方です。
この手入れで色々な樹種の手入れができるので、参考にしながら自分流の剪定や枝の作り方に活かしていただけたらと思います。
植木の手入れに完全な正解はないと思っているので、基本だけ忘れず樹種の特徴に合わせた知識を入れていけばほとんどの剪定ができると考えているからです。
色々なことにどんどん挑戦して生きましょう。
上の動画は、剪定をなるべく簡単にしたやり方です。
下の記事では、剪定をなるべく簡単にするやり方をまとめてみました。
最後にこのブログについて
植木手入れのことを紹介してきましたが、このブログでは他にも紹介していることがあります。
こんな感じで庭に関することを書き進めています。
このブログで色々な悩みを解決していただくヒントになれれば嬉しく思います。