今回は、「丁寧な剪定で仕上げるか、早さを優先させるか」の剪定の違いについて書いていこうと思います。
どこが違うのかを簡単にまとめると、、
・芽を多く残す
・とにかく葉をむしる
・輪郭がハッキリとする
・残す芽は少なめ
・葉をむしる回数が少ない
・輪郭はあるけど、線を引いたようにはならない
・絡む枝と枯れ枝と枯葉は無くす
・木の真下から見上げると、透けて空が見える
・幹を磨く、こすって古い皮を剥がす
こんな感じの違いと共通点があります。
どちらが良いか決める基準は、、
基本的には丁寧な方が良いと思うけど、お客様のご要望や公共管理などの状況により優先度が変わる
このようなことを作業前に考えながら決めていくイメージです。
どのように決めていくかは、お客様や担当の方のお話を聞いたり、予算や期間・使える道具や機械の選定などで考えていきます。
決め方の基準は色々ありますが決め方は自由なので、その場所のアカマツがどんな感じなら見た目が良いかと、どのくらいの仕上がりなら満足できるかで決めてみてください。
丁寧重視と速さ重視、もしくはその間の剪定方法を一つずつ分けて書いていきます。
【アカマツ剪定】丁寧と早さ【好みと手間で変わる時間】
最初にどの木でも必要なことを簡単に書いておきます。
・仕上がりのイメージ
・枯れ枝や要らない枝を探す
・安全に脚立を立てられる場所を見ておく
これを見ておくだけで後の作業が楽になります。
遠くから木を眺めて仕上がりと剪定のイメージをしておいて、木に近づきながら枯れ枝や要らない枝を探して、どこに脚立を立てればどの枝ができそうかと何尺の脚立が必要かなどを確認しておきましょう。
しっかり見る!ではなくて「なんとなく」で大丈夫ですからね。
作業の流れと仕上がりをイメージするための練習です。
丁寧な剪定方法
丁寧な剪定でやることは、、
・長い枝を中心に切る
・枝の流れの把握
・絡んでいる枝は元から切る
・すべての芽の葉をむしる
・スッキリしているけど輪郭は濃く見える
・枯葉は絶対に残さない!1本も残さない!
・枯れ枝は元からきれいに切る
これらはしっかりとやっていきます。
長い枝を中心に切る
長い枝は、現状の輪郭から飛び出している先端部分です。

画像のように、長く飛び出している枝を先端から下へ見ていくと、新しい芽があります。
大体2本新しい枝があるので、それを残して長い枝だけ切っていくようにします。
枝の流れの把握
枝の流れの把握は、結構難しいです。
どこの枝がどこから伸びているかの確認です。
アカマツは枝が絡みやすいので、横から伸びてきた枝が他の枝に絡んでしまったりします。

上の枝が長く伸びて下の枝に重なってしまう場合もあります。
どちらの場合でも他の枝の邪魔をしてしまう可能性がありますが、どの枝を優先させるかでどの枝が要らないのかが変わってきます。
・木を眺めた時の具合
・覆いかぶさっている枝
・一枝の中で飛びぬけて長い枝や太い枝
木を眺めた時にあまり飛び出していると感じない場合や、そこに枝があっても変ではなく格好を造れる場合は長い枝を活かしても大丈夫です。
覆いかぶさっている枝も同じイメージで、覆いかぶさっている枝を活かす場合はその下の枝も含めて剪定していきます。
一枝・一玉の中で飛び抜けて長い枝や太い枝は、ほぼ要らない枝ですので切った方が良い場合が多いです。
「ほぼ」というのは、竹を当てて枝を結んで形を造ることがあるためです。
基本的には要らない枝なので切っちゃって大丈夫です。
絡んでいる枝は元から切る
枝の流れを把握したことで、絡んでいる枝が見えてきたり残したい芽がどの枝にあるかを確認できます。
そうすると要らない枝の判断がしやすくなり、どの枝を元から切れば形や透け具合が整うか分かってきます。
どの枝が切る枝なのかの判断材料は、、
・他の枝より太くて固い枝
・間延びしていて枝分かれがなく先端にしか芽がない
この2つが分かりやすいと思います。
主な枝から細かく枝分かれをして形を作っていく中で、極端に枝が太くなってしまっている場合があります。
枝が太いということは、他の枝より栄養が行きやすく長くなりやすいです。
間延びしやすく形が崩れやすくなり、剪定がやりにくくなってしまうイメージです。
間延びをする枝には、枝の途中から新しい芽が出にくいため先端の枝が伸びやすくなり、先端にしか新しい芽がない状態になります。
このような枝は要らない枝になりますので、元を辿って行ってどこから出ているか確認して、元から切っておくときれいになるし次の剪定も楽になります。
・統一感が増す
・他の枝が活きる
・後の剪定のやりやすさ
このようなメリットがあります。
すべての芽の葉をむしる
長い枝を切ったらすべての枝で葉をむしります。
どのくらいむしるかは、先端の葉に絡む葉を無くしていく感じです。

このくらいむしって大丈夫です。
すべての枝がこのくらいの仕上がりになると、統一感が出てきれいになります。
枯葉は残さない!
枯葉の残り方は、枝に引っ掛かって葉の先端が下向きになっている状態であったり、枝の付け根辺りに横たわるように積み重なっている状態です。
これは手で全部落としても良いし、ブロワーで吹き落としても良いです。
落とし方にこだわらずすべての枯葉を無くしていきましょう。
枯れ枝をきれいに切る
枯れ枝を切る時は、付け根からきれいに切るようにしましょう。
もし、大きな枯れ枝があった場合は、ノコギリで切れるくらいのところで切っておくだけでも大丈夫です。
チェンソーがあれば元から切るようにしてください。
かなり特殊ですが場合によっては大きな枯れ枝を残しておくと、雰囲気が出て良い場合もあります。
枯れ枝は落ちてくると危ないので、基本的にはなるべく元の方で切るようにしてください。
幹や枝をこすってきれいにする

剪定をしている途中でも剪定が終わってからでも良いので、主な枝や幹を丁寧にこすって古い皮を落としてください。
これをやるだけで仕上がりに雲泥の差が出ます。
これをやらない場合は、幹が茶色っぽい幹になります。
アカマツの良さであるきれいな赤が出るための大事な作業なので、きれいにしてあげてください。
丁寧な手入れのまとめ

ここまでのことを毎年繰り返していると、芽が細かくなり形が整ってかなりきれいになるはずです。
葉をたくさんむしっているため、次の年の枯葉の量もかなり少なくなり、見た目もきれいになるし剪定の時も楽になります。

これを維持していければ、剪定を楽しみながら良い木も育てていけますので、これらの方法をお試しいただけたらと思います。
早さを重視する剪定
基本的には同じ剪定方法をしていくのですが、スピードアップのために手の進みに重点を置きます。
・切る回数を減らす
・葉をほとんどむしらなくていい場所で切る
・輪郭にとらわれない
・全体の作業で手間を減らすことと作業時間を意識する
これらを気にしながら剪定していきます。
気を付けることは、手間を減らすけど雑にやるわけではないということです。
雑にやれば誰でもそれなりにすることはできます。
気を遣わずにしっかりと元や枝分かれで切らなかったり、枯葉が残りまくっていたりするのは良くないです。
では、どのようにして手間を減らしていくのか書いていきます。
手間を減らす方法のまとめ
これは単純に少し強く切ることになります。
丁寧な剪定の先端の飛び出している部分より、さらに中の方の小さな芽があるところで切る方法です。

この方法では、切る回数が減るのとむしる葉の量がかなり減るため手入れが簡単になります。
小さな芽がない場合に限り、丁寧な剪定と同じような感じで先端の強い枝を切って軽くでも葉をむしってください。
輪郭は全く出ないわけではなくて、透かされた感じの輪郭になります。

それぞれの画像のように透かして手入れを完成させていきます。


少し離れて見ると輪郭もあるし透かされていて、最初に比べれば全然きれいになっていると思います。
この方法でも、しっかりと枯葉と枯れ枝を無くしていきましょう。

それと、枝や幹もちゃんとこすってきれいにしてあげてください。

これだけでかなりの手間を省きながら剪定を完了できます。
時間内に終わるかどうかを気にするのは職業柄のことですので、ご自宅の手入れの場合はその時の状況に合わせて見てください。
まとめ
丁寧な剪定を心掛けているとそれ相応のきれいな仕上がりを期待できます。
逆に、早さを意識して剪定した場合でもきれいにすることはできます。
ですが、きれいの種類が変わってきます。
例えると、手間をかけてきれいは堂々とした少し重みと古さを感じることができて、早い手入れは芽の数が少なく葉が薄くなりがちで枝が軽く明るい新しい感じになります。
この違いは、どちらが良いとか悪いとかではなくて、それぞれの人の好みで自由に変えることができる部分です。
変えられない部分はその木の性質で、枝の伸び方の癖は変えることができません。
同じアカマツでも人と同じように、それぞれ個々に性格があるので、その個体差に合わせる必要があります。
自由に変えられる剪定方法でその木にあった手入れをしてみてください。
どんな木でも時間をかければ良い木になると思います。
最後に今回の記事の動画を貼付しますので、見ていただいた方の参考になれたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!






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