チェンソーで枝や幹を切る時にケガをしないために知っておいてほしいのは、、
・キックバック
・プッシュバック
・プルイン
この3つです。
この現象が起きやすい場面は、、
・刃の先端付近だけ当てて切ろうとする
これが主な原因です。
この3つの現象はケガや機械の破損につながるため、この現象の危険性と対処法をまとめていきます。
※刃が回転している部分を「バー」と表記します。
【キックバック・プッシュバック・プルイン】危険の対処法
この3つの現象の原因は、それぞれ刃を当てる部分で違ってくるので、分けて書いていきます。
キックバック

バーの先端やその少し上の部分が当たる、もしくは、先端部分が切り口に挟まってしまった時に刃を回すと起こる現象です。
勢いに関わらず刃を回した状態で木に当ててもなりますし、木に刃を当ててから回してもキックバックします。
刃が樹皮や繊維を削りながら木を切りますが、切れずに刃が引っ掛かってしまった場合に、顔や体に向かって回転している刃が弾き飛ばされてきます。
想像しただけで怖い現象なので、キックバックしない対処法を簡単にまとめます。
対処法

先端付近だけを当てない。
先端が切り口に挟まれたら、回転を止めて切り口を開くようにして無理やり引き抜かない。
先端付近だけを当てないだけでキックバックの危険をかなり減らすことができます。
挟まれている部分の負荷が軽い場合は、刃が回らないようにエンジンを切ったりして、刃の先端を軸として機械を回すようにするとテコで抜くことができます。
負荷が大きい場合は、規模にもよりますがバールなどで隙間をこじ開けて挟まりを解消できます。
無理やり引っ張ると、バーが曲がったり本体が壊れたりしてしまうので、落ち着いて対処してみましょう。
これだけで危険を減らすことができます。
でも、先端付近だけで切らなければ作業できない狭い所もあると思います。
この場合は、先端より下を当てるように使いますが注意が必要です。

プルインが起こりやすい位置を使うと切ることができます。
プルインの対処法は、少し下の方のプルインのところに書いてあります。
バーの長さの「4分の1」くらいが当たるようにすると、刃が回転する力をバーより下にすることができます。
上に弾かれる力が働かなくなるイメージです。
バーの先端の下の部分で木を削って刃の角度を変えながら差し込んでいくと、狭い場所も切ることができます。
この方法は、チェンソーを扱うことに慣れてからの方が良いです。
木が削れる感覚とバーの長さの感覚が分かるようになってから試してみてください。
プッシュバック

バーの上部分が当たる、もしくは、切っている途中で切り口が閉じてバーが挟まれると起こる現象です。
バーの上部は、機械から見て先端に向かって刃が回ります。
キックバックと同じで、刃が木の繊維などに引っ掛かって機械本体が自分の方に押し出されてくる現象です。
脚立や木登りや高所作業車でこの現象が起こると、刃の回る勢いで体が押し出されてしまい、転倒や墜落をしてしまうかもしれません。
大体ですが、バーを当てたところから先端までの長さが押し出されるイメージです。
例えば、バーの長さが40㎝だとして真ん中に木が当たったとしたら、20㎝押される感じです。
短い距離でも脚立の上で勢いよく押されたらヒヤッとすると思います。
対処法

プッシュバックしても体にぶつからないように体を半身に構えて機械が当たらないようにする。
刃を十分に回して一気に押し付けずに優しく当てて削る。
面倒くさがらずに移動して、反対側から切る。
なるべくバーの上部を使わないようにするのが良いと思いますが、「こっちからじゃないと切れないよ」という場合は十分気を付けて作業してください。
刃が木に一気に入ると負荷がかかって押し出されるので、力を入れすぎないようにするのがコツです。
力を入れるのは、プッシュバックに耐えられるだけの力というイメージで、機械がブレないようにするのが目的です。
早く切ろうと思わないようにしましょう。
プルイン

バーの下側の先端付近から真ん中辺りが当たると、機械本体が木に向かって引き込まれる現象です。
または、枝や幹を切っている時にバーが挟まってしまうと起こる場合もあります。
主に、木が削れずに刃が引っ掛かることで、刃が回転する勢いで引っ張られてしまいます。
結構な強さで引き込まれるので、体を痛める原因や機械を壊してしまう心配があります。
それと、刃が木に引っ掛かってなかなか外れなくなってしまう場合もあります。
対処法

なるべく機械本体に近いところを当てるようにする。
刃を十分に回してから優しく当てる。
力を入れすぎない。
刃が木に引っ掛かった場合は、本体をまっすぐ押したり引いたりすると抜ける。
なるべく機械本体の近くを当てるように、気を付けながら作業してください。
もし、先端部分を使う切り方をしないと切ることができない場面では、一気に切り進めようとしないで回っている刃が木に触れて、ちゃんと切粉(きりこ)が出るように力を加減してあげてください。
機械が引っ張られる力に対しては腕の力で引っ張って機械がブレないようにしますが、切ろうとする力はギュウッと押し付けないように弱く優しく当てるイメージです。
なんとなくのイメージですが、力の入れ方の合計が10だとすると、、
「引く力7:刃を当てる力1:機械の位置を微調整する力2」
という割合の感覚です。
感覚の割合でもあるので個人差もあります。
力よりもテクニックが必要な方法ですが、何回かやってみると「こんな感じね!」というのが感覚として掴めると思いますので、気を付けて作業をしてコツを掴んでいきましょう。
まとめ
チェンソーを使っていると危険を感じる状況が結構あります。
自分が使っている時に今回の記事のような現象が起こることもあるし、人が使っているのを見て「そのやり方は危ないかも?」と感じてしまうこともあります。
危ないと感じているならまだ良い方で、自分や人が作業している時に何も感じないくらい慣れてきた頃が一番危ないです。
車の運転も慣れてきたり通いなれた道が危なかったりしますよね。
ケガをしたら必ず後悔すると思うし、人に心配かけたりもしてしまいます。
人間だから失敗はしますが、痛みや後悔や心配が無くせるように忙しい時も焦らず落ち着いて作業しましょう。
この記事で、チェンソーを使う方のヒントになり危険を減らすことができたら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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