今回は、チェンソーの安全な使い方を学ぶために、危険な使い方をまとめていきます。
「これをしなければ大丈夫!」という例ですね。
危険が分かれば安全に作業する使い方が分かります。
便利だからこそ安全な使い方を知識に入れておいて、体で覚える準備をしておきましょう。
【チェンソー】危険な使い方の例【これをしなければ安全】
「これは危険ですよ!」
「機械の故障にもなりますよ!」
の例をまとめてみます。
・先端付近の上側を当てる(押される、キックバック)
・自分の頭より上の位置で切る(切粉が目に入る、枝が落ちてくる)
・細すぎる枝を切る(枝が飛んでくる、刃が外れる)
・力で切ろうとする(体力の消耗、振り抜き、故障の原因)
・切っている途中で枝や幹に挟まれる(刃の変形、バーのねじれ、引っ張られる、押される)
・切った枝などが脚立に当たる(転倒、墜落の恐れ、機械の破損)
これらは結構危険なので、例えと対処法を書いていきます。
先端だけ当てる

刃が止まっている状態で、木に先端付近を当ててから刃を回すと超危険です。
刃を回転させている状態でも危険です。
刃が木に引っ掛かって、刃の回転の勢いで機械本体が押されたり引っ張られたり、刃が弾き飛ばされたりします。
刃で引っ張られる…プルイン
刃で押される…プッシュバック
刃が向かってくる…キックバック
これらの現象は危険だし機械の損傷や故障になります。
下の記事に、どんな時にこの現象が起こるのか?と対処法を簡単にまとめましたので、こちらもあわせて知識にしてみてください。
ここから一つずつ「これをやると危険」の内容を書いていきます。
先端付近の上側を当てる(押される、キックバック)


この辺りを当てながら木を切ろうとすると超危険です。
キックバックという現象が起きて、刃が回る勢いで自分の頭や体に刃先が弾き飛ばされてきます。
想像しただけで怖いですね。
それと、上側だけを当てる時に機械本体が押されるプッシュバックという現象があります。
機械本体が体にぶつかるのと、バランスを崩して転倒する心配があります。
対策
これらの簡単な対策は、先端付近と上側を当てないだけです。
危険がないように、刃の下側で安全に切れる位置だけ使うのが一番安全で身体的にも楽な方法です。
でも、どうしてもそこを使わなければ切れない場合もあります。
その場合の対処法は下の記事にまとめてありますので、こちらを参考にしてみてください。
自分の頭より上の位置で切る(切粉が目に入る、枝が落ちてくる)
この場合は、目が痛くなったり枝が自分に当たってしまう危険があります。
チェンソーを買うと保護メガネがセットで付いてくる場合もありますが、ない場合もあるので購入時に確認してみてください。
対策
保護メガネをしていれば切粉はほぼ防げます。
落ちてくる枝は技術的な対応が必要です。
切ろうとしている枝がどちらに重心があるのかとか、どの方向から刃を入れれば自分に当たらないように切れるかなどです。
自分より上の枝を切る時は慣れや経験が必要なので、安全に作業するためにはもう少し上に移動して普通に切れるようにするのが良いと思います。
高いところに行くのは大変かもしれませんが、その方が安全に作業できる場合もあります。
なるべく危険が少なくなるように、脚立を木に固定したり邪魔な枝を切っておいたりなど、下準備と対策を考えてみましょう。
細すぎる枝を切る(枝が飛んでくる、刃が外れる)

細すぎる枝は、剪定ばさみで簡単に切れるくらいの枝です。
これをチェンソーで切ろうとすると、意外と切れづらいと感じます。
木を削るのではなく一気に引っ掛かってしまうため、枝と刃に思いっきり力がかかります。
これにより枝が折れて飛んでくる心配があります。
それと、細い枝はチェンソーが回るためのレールに挟まって、刃が外れてしまう場合もあります。
対策
細すぎる枝はハサミを使うようにしてください。
チェンソーを使っていると、ついついそのまま切りたくなってしまいます。
エンジンを止めて持ち変えるのが面倒と感じてしまうからですね。
でも、チェーンが外れてしまうことを考えて、「持ち変えるより面倒だな」という感覚でやっていきましょう。
チェンソーの刃が外れると、クセになったり壊れちゃったりしちゃいます。
力で切ろうとする(体力の消耗、振り抜き、故障の原因)
チェンソーは、機械の重みと刃の食い込みで簡単に切っていくことができます。
機械を押し当てるようにしないと切れない場合は、、
・切り口がねじれている
・刃が切れない
・バーが曲がっている
など、何かしらの原因があると思います。
力で切ろうとすると切り口がねじれやすく、刃が進みにくくなってしまいます。
刃が切れない場合でも切り口がねじれて刃がまっすぐ進まないため、力を入れないと切れない状況になります。

バーがねじれていたり曲がっていても切れないため、力で切ろうとしてしまいます。
対策
力を入れないと切れない場合は、何かしらの原因があると思います。
上にあげた通り、どこの何が悪いのかを観察して、刃を研いだりバーを新しくしたりしてみましょう。
力を入れすぎると機械本体を壊してしまうかもしれないので、早いうちに対策した方が安く済みます。
刃の研ぎ方については記事を書いている途中なので、書きあがり次第この下に記事を貼るようにします。
切っている途中で枝や幹に挟まれる(刃の変形、バーのねじれ、引っ張られる、押される)
枝や幹を切っていると、刃とバーが切り口に挟まって刃が回らなくなることがあります。
この時にもプッシュバックやプルインという現象が起こる場合があります。
プッシュバックは機械が自分の方へ押される現象で、プルインは逆で機械が引っ張られる現象です。
対策
幹を切る場合は、クサビを入れながら切れば大丈夫です。

こんな感じで、切り口が閉じないようにできます。
クサビを入れる場合は、クサビにチェンソーの刃が当たらないように気を付けて作業してください。
クサビを入れない場合は、受け口切りをして倒す方向を決めて反対から追い口切りをして切り倒す方法もあります。
これはチェンソーの使い方に慣れていて、木を切る技術と経験と伐倒する資格が必要なので難しい方法です。
この方法を使わないやり方は、手で木を押して動くくらいの大きさに分割して切っていきます。
挟まったら木を動かしてチェンソーを抜いて、切り口の反対から切れば大丈夫です。
枝を切っている時に挟まってしまう場合は、枝の重心を確認して挟まらない方向から刃を入れるようにします。
基本的には枝の上から刃を入れますが、枝が広がっている場合は横にねじれるように重心がかかっている場合があります。
このような場合は、斜め上や横から刃を入れることで挟まる心配を解消できます。
大事なのは、切る前に次のことを確認することです。
・重心がどこにあるのか
・どちらから刃を入れるか
・切っている時に木がどのように動くか
・切り終わりにどこに落ちるか
これらを切る前に決めておくと、作業がスムーズで安全に進みますので確認しておきましょう。
切った枝などが脚立に当たる(転倒、墜落の恐れ、機械の破損)

脚立を適当に立てて切り始めると、落ちた枝が脚立に当たって墜落してしまう可能性があります。
また、機械を落としてしまうかもしれないです。
「切る枝に手が届けばいい」と思っていると危ないです。
対策
脚立を立てる前に枝の状況と周りの状況を確認しておきましょう。
枝を切るとどんな動きをするか予想しておくのが大事です。
「ここに脚立を立ててあの枝を切ると…向こう側に落ちて脚立の足に当たるかもしれないなぁ」
「危ないから脚立の向きを90°変えて、切る方向も変えて落とせば大丈夫そうだな!」
こんな感じで、何種類かの方法を頭の中で作業をしてみて一番安全なやり方を選んでいきましょう。
もし失敗してしまっても最小限の被害で済むようにもできるし、次の作業のための対策も強化されていきます。
想像・実践・さらなる効率と安全を確立する努力はとても大事です。
まとめ
現場でチェンソーを使っていると、いろいろな状況に遭遇します。
比較的簡単な現場は、油断から物を壊してしまったり危ない経験をしたりすることもあります。
やりづらい危険が伴う現場では、新しいやり方を見つけたり技術の向上や経験から学ぶことがたくさんあります。
どんな現場でも先を考えて作業の流れをイメージしながらこなしていくことで、今までの自分の考えになかったような思いつきや気づきが生まれると思います。
その考えをさらに進化させていくことが技術の向上や効率と安全につながっていくので、何をやるにも考えることとイメージを膨らませることがとても大事です。
初心者の方も熟練の方も、みんなが安全に作業出来たらいいなと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が何かの気づきになり、ヒントになれたら嬉しいです。
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