基本的な植木の手入れ(枝は2本残し)と刈り込みのやり方

庭に植木があるけどほっといたら大きくなっちゃうからどうにかしないといけないけど、どうしたらいいんだろう。

剪定してきれいにしようと思うけど、木の前に立つとどこを切っていいかわからない。

この他にも色々な疑問や悩みがありますが、切り方に関しての悩みを解決するための考え方やコツをまとめていこうと思います。

この記事で最も重要で覚えてほしいところは、目次の「剪定をする前にみるところ・簡単な考え方 ここが重要です」というところです。これを知っていれば植木の手入れができると言える基本です。

植木や庭のお悩みを持っている方の力になれればと思い書いていきます。
自分が手入れをする木のことを想像しながら読んでいただければ感覚をつかみやすいと思います。

太字だけ読んでもなるべく文章になるようになっています。

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基本的な植木の手入れ(枝は2本残し)

剪定をする前に見るところ

剪定イメージ
剪定仕上がりイメージ

樹種に関わらず、離れたところから木全体の仕上がりイメージをしていきます。

仕上がりのイメージからはみ出している枝は剪定する対象なので大体で大丈夫なので覚えておきます。 輪郭のイメージがわからない場合は周りの景色から高さを決めていきましょう。例えば、1階の窓の上の高さにしようとか、ここから見たときに遠くの木建物と同じくらいの高さや幅にしようとかです。

いきなり木の前に行かないことで庭全体を見ることが出来るので木のバランスや仕上がりをイメージすることが出来ると思います。

剪定をする時に見るところ

不要枝(ふようえだ)の種類

不要枝の種類
不要枝の種類

上の絵は不要枝(ふようえだ)と言われる、木にとって無いほうがいい枝です。
剪定する前に探しておくと、仕上がりイメージをしやすくなり、剪定する時に迷いが少なくなります。

剪定をするところ

剪定・枝抜き例
剪定例のイメージ

樹種に関わらず、枝分かれしているところを探していきます。 枝分かれが3本だったり、5本だったり(複数出ていたり)する場所を見つけることが出来たらどの枝を残すか決めます。枝は幹から見て外向きに2本残す様にしていきます。

真上・真下に出ている枝は切ってしまいますが、場合によっては上か下しかない枝もあります。その場合はとりあえず下向きを残し、途中で切っておき次の剪定の時に新しく伸びた枝で切り戻したりしましょう。

簡単な考え方◎ここが重要です

重要な2つ
  • 枝分かれが3本以上あったら真ん中の枝を切る
  • 枝が外向きに2本になるようにする

超重要 枝と枝の間の枝(真ん中)を切る

基本剪定・透かし
剪定・透かし方の例

枝が3本なら真ん中の枝を切るだけですごくきれいになります。これが植木手入れの1番の基本であり最重要な知識です。

どの木を手入れする場合にも必ずこの切り方をします。

ということは、この切り方の基本を知っていれば大体の木は手入れできてしまうので、手入れをするための絶対に必要な知識になります。これだけは覚えておいてください。

枝を外向きにする理由

枝が外向きに2本というのも大切です。なぜ大切なのかは次の3つ

きれいな仕上がり
  • 木の形が整う
  • 不要枝が自然となくなる
  • 風通しが良くなる

上から下まで枝の向きが揃うと、統一感が出てきれいに見えるし輪郭も出て枝と枝の間に隙間ができるためモサモサ感がなくなります。

剪定を進めていくと必要な枝だけで形が作られるため、自然と不要枝がなくなっていきます。

要らない枝がなくなったので風通しが良くなり、虫や病気の被害が少なくなるけど日陰はなくならず、涼しげで景観の良い庭になります。

植木の手入れはこのような考え方で簡単に変えることができますので、必要な知識として覚えてもらえたらと思います。

剪定をしてみよう

一本の木や株立ちなど

下から不要枝を切りながら上に行き、1番高いところから剪定していきます。

高い位置から剪定することで、同時に横幅も決まってきます。なので、頭を強く切れば横幅も狭くなり、弱めに切れば横幅は広めになります。

最初に遠くから見た時の仕上がりイメージになるべく近くなるように剪定の強さを決めましょう。

高いところから剪定していくと、切った枝が下の枝に引っかかるのでそれを残さず取り除きながら1番下まで剪定をしていけば切り残しや取り残し無くキレイにできると思います。
刈込鋏(かりこみばさみ)を使用し刈り込んでいくときは下からがいいと思います。

生垣などの刈り込み

生垣・刈り込み生垣イメージ
生垣刈り込みイメージ

生垣であれば側面の下から上に刈り込んでいき1歩進んで下から上にの繰り返しです。下から刈り込む意味は、生垣は一番下の枝が弱く上に行くにつれて強い枝が出ています。なので弱い部分に合わせることで側面が平らに仕上がりやすいです。

弱い部分は刈り込みすぎないようにしないと平らにならず上に行くにつれて出っ張ってしまいます。生垣の天端(てんば、上の面)は仕上がりイメージのところで刈り込、枝の出方が強いところに合わせていき弱い部分はすごく弱く刈り込んで端から端まで平らにし、刈り込んだ枝を落としましょう

枝をちゃんと落とさないと切った枝が枯れて茶色くなってすごく目立ちます。

剪定の途中にも眺めてみよう

刈り込み手入れ・生垣
生垣横からのイメージ
刈り込み手入れ・生垣イメージ
生垣刈り込みイメージ

剪定しているとついつい連続で最後まで作業してしまったりしますが、途中で離れて眺めてみることがとても大事です。

慣れないうちに連続で作業をしてしまうと樹形に乱れが出たりします。
だんだん強く切って凹んでいる部分ができたり、弱く切って出っ張ったりしちゃいます。

それに連続で作業すると、体の疲れも溜まります。植木の手入れは見た目以上に体への負担がかかるので途中で休憩してくださいね。

休憩する時に座る位置が植木を眺めるのにちょうどいい位置にくることもあると思いますので、そこから見たときのバランスや出っ張ってる枝・重なり合った枝や葉っぱで色が濃く見える所などを体や気持ちをリラックスさせて探してみましょう。

生垣はブロック塀や家の窓、壁のライン等の水平なものを基準に平らな仕上がりを確認してみましょう。

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急いだり焦らないようにしましょう

その理由は、怪我をしてしまうからです。
急ぐと危なさを忘れてしまいます。
改めて危険を知っておきましょう。

ここに気を付けて
  • 刃物を持っていることを忘れる
  • 脚立が倒れそうな角度でも上る
  • 自分のやっていることでいっぱいになる

刃物を持っていることを忘れる

これはかなり慣れてきてからのことだと思いますが、木を切ってるので自分の手を切るものではないと思い込んでしまいます。

利き手で刃物を持ってもう片方の手で枝を掴んで剪定しているとしたら、落ち着いて作業しないと危ないです。

怪我の例

・利き手じゃない方の手を切る
・手や足をノコギリで叩いてしまう

あまりないことですが自分の指を自分で切ってしまうことがあります。稀なことですが気を付けましょう。
特に葉っぱが生い茂っている木は手元が見にくいため、見やすいように不要枝を切って整理して落ち着いて作業しましょう。

ノコギリを使う場合は特に気を付けてください。ノコギリは引く時だけ少し力を入れれば切れるので、ギュウギュウ押し付けながら切る必要はありません

木に刃が当たる回数で切れていきます。腕が痛くなるほど力を入れずシュッシュッと引くイメージです

怪我の例としては、片手で枝を持ってもう一方の手でノコギリを引いているときに、もう木が切れる寸前なのに力いっぱいノコギリを引いていると切れた瞬間に勢い余って枝を持っている手や腕をノコギリで叩いてしまい痛い思いをしてしまうこともあります。 怪我は自分以外も損をしてしまうので十分に気を付けましょう。

対策

対策というか作業に対する考えを甘くしないことです。
ハサミやノコギリで木を切ることは、どこで切ってもいいならすごく簡単なことです。

切るということに慣れが出てくると余裕と妥協を手に入れて、作業に対する甘い考えが生まれるため刃物を持っている感覚が薄れてきます。

考え方から変えないといけないので、「自分は刃物を持っている」と意識してください。

脚立が倒れそうなのに上る

これは忘れてしまうというより、脚立が斜めでも平気という思い込みです。

これは慣れてきたくらいにあることですが、「これくらいなら大丈夫」の限度を超えているのに気付けない状態です。

脚立がほんの少しだけ傾いていて、上ってみたら大丈夫だったとすると次上る時も大丈夫と思ってしまいます。

確かに傾きが木の方向になっていたり、壁があったりする場合倒れなくすることができますが、その完璧じゃないものを頼りにしてしまうのはやっぱり危ないと思います。

対策

一番良いのは傾いたままにしないことですが、どうしても平らに立てられないところもあります。

その場合はなるべく傾きを小さくして、ロープなどで絶対と言えるほど倒れないように縛りましょう

脚立から落ちると低い位置でも結構衝撃があるので、倒れない・落ちない策はしておきましょう。

自分のやっていることでいっぱいになる

作業に夢中になると周りの状況が把握しきれなくなります。

足音は聞こえているが思ったより近くにいてビックリする時もあります。

ノコギリで大きめの枝を切るときに人が近くにいると当たってしまうかもしれないし、生垣の刈り込みの時に道路上でヘッジトリマーを使っていて、機械音で人が近くにいても気付かなかったりします。

対策

手入れを始める前に家族に伝えたり、歩道や道路で作業する時は小さいセーフティーコーンを置いておけば作業をしていることが一目でわかるので、通る人も気を付けてくれると思います。お互いの気遣いですね。

今やっている作業以外のことに気を使いながらやらなければいけないので、手元ばかりではなく常に周りを気にしながらやると安全になります。

疲れますが、何か問題が起こってからでは遅いので気を付けながら手入れをしましょう。

片付けのやり方・考え方

一般ゴミの場合

住んでいる地域によりごみの出し方は違うと思いますが、燃えるゴミ袋に入れればゴミ出しできるならばその方法が一番楽な片付け方だと思います。

太い枝だと、○○㎝以内の太さなら○○㎝の長さに切りそろえて、ひもで縛れば燃えるゴミの日や粗大ごみの日に出せるとかも地域で決まってるかと思います。

でも、太い枝だと引き取ってくれなかったりします。その場合は産廃処理場を探します。

産廃処理場に運ぶ場合

軽トラックなどに積んで産廃処理場に運ぶ方法もありますが、こちらは1㎏○○円の料金がかかりますが、大きな木や太い枝も引き取ってくれます。

インターネットで「樹木 受け入れ」などで検索すると出てきますので、困っている方は一度見てみてください。

使えるものだけ捨てないやり方

切り枝等は再利用が出来るので使ってみるのもいいと思います。

切った枝を大体で1~5㎝程度の長さにパチパチ切っていきます。それを木の根元に薄く敷いて、風で飛ばないようにスコップで少しザクザク刺します。

時間が経てば腐っていき栄養になります。

太めの枝は10~30㎝程に切って立てていきちょっとした柵を作ってみたり、薄く切って水性塗料などを塗ってコースターを作ったりもできると思います。

キョウチクトウなどの毒のある木は使わないでちゃんと捨てましょう。

考えてみるといろいろあるので、捨ててしまうのもありですが何か作ってみるのも楽しいかもしれないですね。

まとめ

剪定の流れと考え方
  • いきなり切り始めないで眺めてイメージをしてみる
  • 下から不要枝を切りながら上に行く
  • 枝分かれを探し、3本以上なら真ん中を切る
  • 枝は外向きに2本残す
  • 一番高いところから剪定していき引っかかりを残さず取り除く
  • 生垣は下から平らに刈り込み、天端は水平なものを基準にする
  • しっかりと休憩して体も気持ちもリフレッシュしましょう
  • 怪我は損をする
  • 片付けはやり方・考え方で再利用や遊びにも使える

今回書いたことは基本の一番最初のような感じですが、これが分かるだけで大体の植木手入れができるので、覚えていただければと思います。

枝は真ん中を切ることです。

剪定動画

ホームに行っていただくと、剪定から片付けまで一連の流れをまとめてありますので、参考にしていただけたら嬉しく思います。

コメント

  1. たっくん より:

    とても、参考になりました。今まで色んなものを参考にして、自己流で剪定しましたが、今は10月末なのでもう少し時期を見てから、やってみたいと思います。

    • じょんぐり じょんぐり より:

      たっくんさん コメントしてくださりありがとうございます。
      「自分に合う方法や、手入れをしようとしている木に合っている方法」
      を、見つけてみてください。
      色々試したり成長の様子を観察してみると、年々感じられることが増えてくると思います。
      楽しみながら剪定していきましょう!

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