【剪定の基本】ほとんどの植木手入れが出来るようになるコツ【中級編①】からの続きです。
剪定の基本とは少し違う切り方で剪定する木の種類や方法を書いていきます。
どうゆうこと?と思うかもしれませんが、シュロやソテツなどがそれにあたります。
幹の先から固い葉が伸びているため、剪定の基本ではなく「葉を切り落としてきれいにする方法」です。
これが一番簡単な剪定の種類かもしれないですね。
など色々ありますが、この5つで書いていきます。
名前を挙げましたが、これ以外の似た木にも通用する方法です。
【剪定の基本】葉を切り落としてきれいにする方法
手が届けば一番簡単かもしれない「シュロ」から行きます。
シュロ・ココヤシなど
この種類は上にしか伸びないのでどんどん高くなっていきます。
ココヤシの場合は、太さもかなり太くなります。
シュロは実生(みしょう)でどこにでも生えてくるので、伸びたら困るところに出たら早めに根元から切りましょう。
実生とは、種が地面に落ちて根を張る場合と、鳥が実を食べて種を消化できずフンと一緒に地面に落ちて根を張る場合があります。
鳥が実を食べた場合は、高い確率で芽を出します。
剪定方法は、、
- 古い葉をなるべく中で切る
- 実がなっていたらそれも切る
- 新しい葉は具合を見て、2~3枚残す
作業は簡単なのですが、葉の元が固いうえに毛が挟まり結構切りにくいです。
高さを低くすることができないので、脚立を使って手が届かなくなる前に伐採することも考えておきましょう。
大きくなってもかまわない場合でも剪定はしておいた方が良いです。
枯葉がゴシャゴシャすると見た目もありますが、いざ手入れしようとした時にかなり時間がかかります。
一年に一回葉を切り落とせばいいので、気楽にできると思います。
この種類の危険
落とす時に硬い葉がかなりの勢いで落ちていくので、下の状態を確認して近くに人がいないようにしてください。
葉の硬さと茎のギザギザで危ないです。
剪定の際も手袋をしてケガをしないようにしましょう。
ソテツ
こちらもかなり硬いです。
茎も葉も硬いので剪定作業中、体や顔に刺さらないように気を付けてください。
剪定方法はシュロとあまり変わらないですが、、
- 根元や幹から新しい芽が出る
- 小さく育てることができる
一本を長く伸ばさないで株立ちで作ることもできます。
高くもできますが、切り戻して低くもできるのでその場所に合った形にできるのが良いですね。
葉の残し具合は見せ方によりますが、横に垂れ下がっている葉を元から切るだけできれいになります。
ヤツデ
高くならないので剪定がしやすい木です。
先端の葉を3~5枚くらい残し、そこから下の葉は全て取ります。
スカスカになりすぎるのが嫌な場合は、葉の残し具合を調整するだけで整います。
小さくしたい場合は、根元や枝の途中から出ている新しい芽の上で切り、育てれば大きさを抑えられます。
仕上がりは、枯れ枝がなく葉が透けるだけですごくきれいになるので、透け具合の感覚をつかむ練習になります。
ヒイラギナンテン
縁起が良く魔除けになる木として、敷地の入り口等に植えられます。
この木もヤツデと同じ剪定で大丈夫です。
残し具合は、先端から伸びている葉を3~7本程度にします。
この時に、重なり合う葉や隣の葉とのぶつかりがあまりない方が良いと思います。
葉が硬くトゲトゲしているので、傷をつけたくないものから離して植えるようにしましょう。
風で揺れガサガサ当たり続けると音もするし傷もついてしまいます。
小さくしたい場合は、根元や幹の途中から出る新しい芽の上で切りましょう。
それ以外の場合は根元から出ている芽は元からきれいに切っておきます。
残しておくと栄養が分散して頭の方の元気がなくなってしまう可能性があるからです。
途中でぶつ切りにはできないですが、形を作り直すことができるので練習にも良いと思います。
ドラセナ
この木はハサミを必要としない場合があります。
茶色くなった古い葉をむしることできれいになります。
先端から芽がたくさん出る場合は、2~3芽残して剪定します。
かなり柔らかいので太い芽でも木ばさみで切れてしまいますが、安全のため無理をしないで剪定ばさみ・ノコギリで切りましょう。
高さを低くするために幹を切る時は、防腐剤や癒合剤などを塗りましょう。
柔らかい木なので腐りやすく、虫が住みやすい環境になってしまうからです。
この木は幹の中が腐っても生きていられます。
不思議な現象ですが、枝や芽から幹の中に根を生やして栄養を補給します。
こうなるとかなり危ない状態なので、地際から伐採した方が良いです。
倒れる恐れがあります。
大きな木でも上から少しずつ刻めば、安全に切ることができます。
まとめ
今回の剪定の方法は、他の木より簡単でありながら剪定の感覚を養う練習に丁度いいかもしれません。
透け具合
葉の角度
小さくする時に切れるところが決まっている
硬い葉に対する安全なやり方
葉を落としても大丈夫かなどの安全確認・状況判断
この5つのことに気を付けられるだけで、作業の効率や安全・剪定の感覚などに役立つと思います。
「葉を減らすだけ」と単純なようですが、人それぞれの感覚の違いがあるので仕上がりはみんな違うかもしれません。
それが良いところだと思っています。
みんなが同じ仕上がりなら個性も何もなく、誰が何の木を手入れしても変わらないからですね。
基本の剪定は決まっていますが、剪定する人の感覚でどうにでもなります。
自分の家の庭木の手入れで、きれい・きれいじゃないは自分の好みで大丈夫です。
目に付く場所から見て、「こういう形でこのくらいの透け具合にできれば…」と理想をイメージしながら木を眺めると、色々な見え方の違いを発見できるかもしれません。
剪定をする前に脚立を立てる位置もイメージができるようなり、安全な作業のイメージトレーニングにもなるので、上に書いた5つは大事だと思います。
ケガをしないで全ての作業を終わらせましょう。
また続きが書き終わったらこの下にリンクを貼りますので、見に来ていただけたら嬉しいです。
来ていただいた方のお力添えができたら幸いです。
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