剪定ってどうにやったらいいんだろう?
何をどうしたらきれいになるんだろう?
何から始めて良いか分からないですよね。
樹種ごとにたくさんの剪定方法があります。
正解はありません。
でも、基本はあります。
その基本を使えばきれいに剪定できます。
ということは、基本さえ分かれば仕上がりはどうにでもできるはず…。
では、どんな形なら自分が満足できる仕上がりになるんだろう?
どのくらい幹が見えていたらきれいに見えるだろう?
透け具合はどうかな?
一本の木でこれらを考えたとすると、他の木とのバランスはどうかな?
生活の邪魔にはなってないかな?
考えたらキリがないほど色々なことを、状況に合わせながら作業をします。
この「?」がなくなった時に剪定が自由にできると思います。
簡単な作業ではないですが、なるべく簡単になるような考え方を書いていきます。
【剪定】形づくりは自由で良いと思います【型にハマらず柔軟に】
剪定の一番簡単な考え方は、三本ある真ん中を切り、枝を二本にすることです。
モサモサとした木があったとして、全ての枝先を二本にしたとします。
これだけでかなり変わります。
この剪定の基本を使って「?」を減らしていきましょう。
剪定ってどうにやったらいいんだろう?
剪定は自由度が高く、木をどんな形にもできます。
枝先を二本にすると言いましたが、枝先だけにこだわらないで幹に近いところから二本でも大丈夫です。
イメージは、、
幹から太い枝が一本出て、その先が二本、そのまた先が二本
こんな感じでイメージすると分かりやすいと思います。
幹から伸びた太い枝があまり長くない方がきれいに見えます。
何をどうしたらきれいになるんだろう?
まずは、枯れ枝と枯葉をなくしてみましょう。
それだけでかなり見やすくなります。
何が見やすいかは、離れて眺めた時の樹形や中の方の枝の出方です。
見やすくなればイメージも湧きやすくなり、剪定する枝やハサミの先が見えるため効率も良くなり、安全に作業ができます。
たかが枯れ枝・枯葉ですが、なくなるだけでかなり見栄えが変わるので、最初にやっておきましょう。
剪定に正解はありません
剪定は「こうでなければいけない!」っていうのはないと思っています。
なぜかは、自分の想うきれいを目指して仕上げていくからです。
目標に向かって仕上げるということは、、
・花を見たい
・実をならせたい
・ここに枝があれば(なければ)いいな
ということです。
最終的に目標に到達するための剪定なので、自分の想う自由な形・好きな見え方が正解だと思います。
自分の理想を、楽しみながら見つけていきましょう。
基本はあります
正解はないけど基本はあります。
上の方でも書いた通りですが、もう少し詳しく書きます。
この5つを知っているだけで剪定を始められます。
大体の木の剪定がこの方法を使っていて、モッコクやマツ類のように難しい木も同じです。
では何が違うのかというと、手入れをしている人の感覚・感性です。
その剪定を他の人が見て、きれいと思えば大成功です。
また違う人が見て「あの辺がちょっと…」と言われればそうかもしれません。
結局「見る人や切る人の好みでかなりの違いが出るのが剪定」だと思います。
基本を知れば、あとは自由
基本を知るだけでかなり剪定がしやすくなると思います。
木に対する見方・枝の見つけ方が格段に楽になるからですね。
初めて「木を切る」ということをやろうとすると、本当に何もわからなくて切ってみたけどきれいなのかどうかも分からない状態だと思います。
自分はそうでした。
でも、「基本てそういうことか!」と感覚的に理解できた時、楽しさと面白さに気付くことが出来ました。
何もわからないままだと面白くなく、追及もないですからね。
きれいな仕上がりを目指すために色々な写真や景色を見て、「この形はきれいだなぁ」というお気に入りを見つけるのが剪定の近道だと思います。
自分の満足いく形
お気に入りを見つけたらそれに近い形を目指してみましょう。
誰かが見てきれいだと思うのと、自分の想うきれいな形は一緒ではありません。
だからまずは自分の想像する理想を形にしてみるのが良いと思います。
枝があったら良いと思うところは残して枝を作れるので、穴を埋めることができます。
反対に要らない枝かもしれないと迷う時が必ずあります。
これが剪定を難しくする原因だと思います。
「切ったら戻らない」という考えがあるからですね。
この考えをいい意味で捉えてみると見方が変わります。
要らないかもしれない枝を見つけたら、上下左右の枝・少し離れて樹形を確認してみましょう。
上下左右の枝がぶつかっていたり、重なっていたら「これは無い方が良いっぽい」と決められると思います。
切ろうとしている枝が樹形にどのくらい影響してるか確認してみると、「切っても意外と変わらないかも」となれば切ることができます。
切ったらどう変わるかのイメージは難しい
切った後に切る前の形を覚えておくのも難しい
切ったら戻らないからきれいな形を作ることができます。
自分の想うきれいな形を作るには必ず枝を切らなければいけないので、臆することなく剪定に挑戦して大丈夫です。
切ったら良い枝が出てくれます。
将来の形づくりのためになります。
透け具合・幹の見え方
輪郭や形の理想のほかにも透け具合・幹の見え方もきれいなポイントです。
透け具合の違いは、、
・木の向こうは見えないが、新しい葉が表面に見えて色鮮やか
・木の奥の景色がギリギリ見えない、もしくは見える
・枝の出方も見ることができる
・すごくサッパリ・スカスカになっている
このように色々あります。
幹の見え方は、樹種ごとのきれいさがあります。
クロマツならゴツゴツしていて格好良く、アカマツは皮をこすって磨くときれいな赤茶でスベスベになり、シラカバは樹皮が真っ白できれいです。
その樹種のきれいな幹が見えないのはもったいないですよね。
色々な木の形・透け具合に剪定していくと、「この木の幹ってこんな感じだったんだ」と気付けて、また違った見え方ができると思います。
一本の木が仕上がった時に、、
理想の形に近づき
透け具合もきれいで
幹も見える
こうなればその木はかなりきれいになっているはずです。
今が理想ではなかったとしても将来的にどうしたいかをイメージすることができるようになりますね。
一本の木が終わると他の木も気になってきました。
庭全体のイメージ
庭にどのくらいの大きさの木がどのくらいあり、どんな景色なのかをイメージします。
その場所ごとに違った景色があるので、無限の考え方がありますね。
例えば、、
・木の高さを揃えて統一感を出す
・奥行きを出すため、手前に低い木・奥に高い木を作る
・本数は少なく、一本の木が映えるように
・シンボルツリーの周りに低木や草花を植える
どんな作りでも同じ庭はないので、庭ごとの作りで手入れを考えると良いと思います。
いつも眺める場所・その木が一番目に付く場所から見てバランスが良くなるようにイメージをしながら手入れを考えてみましょう。
他の木とのバランス
剪定はなるべく高い木から手入れすると流れが良くできます。
なぜ上からなのかは、、
剪定すると下の枝・低い木に引っかかったり乗っかったりするからです
せっかくきれいに手入れした木の上にゴミが乗っかり、それをどかしてまたきれいにしてとなると二度手間です。
刈込みだった場合ゴミが小さくなり片付けが余計大変になったりしてしまいますね。
それと、全体のバランスを見やすくなったりもします。
高い木が決まると捗った感覚にもなります。
流れも良くなり手間が減り、気分的にもやりやすいと思います。
一番高くしたい木が決まったり、他の木と高さを合わせたりするにも目安ができます。
隣の木が近い場合は、枝と枝の間を空け風通しを良くして見栄えの改善と虫の発生の抑制をします。
近い木とのバランスを見ると全体の具合も良くなります。
全体を見ることで、用途や手入れのやりやすさ・危険の回避も視野に入れることができます。
安全のために
全体を見ての用途と危ないと感じる例は、、
・高いところの剪定は危ない
・カキなどの実のなる木は低い方が採りやすい
・建物や埋設物に近い
・台風などの強風で折れる・倒れる危険性
この辺りは、やりやすさや危険に影響します。
脚立を使うこと自体危険ではありますが、使い方で安全にできます。
脚立の一本足を剪定する対象に向けると、横に力がかかりにくいため安全です。
でも、建物に近かったり段差があったりすると思うように立てられないので、その場合は注意が必要です。
安全のために木の形を作り直すのも一つの手だと思います。
木が弱っていたりキノコが生えている場合は、早めに手を打っておかないと後で後悔してしまうかもしれません。
危険を回避するために伐採するか、掘れる木なら移動してもいいと思います。
何か起きてからでは遅いので見切りをつけるのも必要です。
生活の邪魔にならないように
普段生活している中で、
・歩くと枝に当たる
・車のドアを開けると幹にぶつかる
・子供の目の高さに枝の切り口がある
・木が家に近くて当たる
・虫が嫌い
庭によって色々な違いがありますが、木と人が上手に共存するために剪定が必要不可欠です。
通路に枝が張り出していれば歩きづらいし、避けて歩くのがちょっと面倒だったりしますね。
買い物してきて荷物を下ろす時にドアが木に当たり全開にできないと、これもまた大変です。
積む時も載せづらいですね。
邪魔だから切ってはみたけど、子供でも大人でも目の高さに切り口があるとかなり危ないです。
ケガしちゃいますね。
子供同士で追いかけっこしていると、周りが見えなくなって勢いよく突っ込んでしまうところを想像しただけでゾワッとします。
これは本当に気を付けたいところですね。
風が吹くと枝が揺れて雨どいが壊れたり、外壁に傷が付いたりしてしまいます。
この場合は家に近すぎる枝が原因ですが、もっと前のことを思い返すと「植える位置と樹種」の関係が良くなさそうです。
家の近くに植えるのなら、大きくならない木や虫が付きにくい方が良いです。
家の周りには雨水桝(うすいます)や排水管がたくさんあるので、木を植える時はまだいいのですがいざ掘るとなるとパイプを壊してしまうかもしれません。
その塩ビ管(塩化ビニル管)から離れた位置に植えないと根が伸びた時に、大きくなる木であれば根も太くなって壊してしまう心配もあります。
なので、埋設物から離して植えるのと、木が成長した時に枝が家にぶつからないような樹種を選んでみましょう。
虫が嫌いな場合も、チャドクガやアメリカシロヒトリなど大量発生しやすい虫が付く木は庭に植えないようにすると良いと思います。
木の選び方は人それぞれの好みもありますが、虫の具合などでも基準になると思います。
まとめ
最後の方はちょっと話がずれてしまいましたが、一本の木から庭全体を気にすることで色々なことが見えてきます。
これらを使って剪定します。
仕上げ方は自分の好きな形で大丈夫です。
勇気を出して切ってみて、失敗しちゃっても全然大丈夫です。
枯れない限り木は伸びてくれるので、また作り直すことができます。
ここまで剪定すれば将来のイメージもしやすくなると思います。
一本の木を仕上げてみると自分の中で楽しみと成長を感じられると思います。
最初は全然わからなかったことが、少しづつ分かってくるとその先の成長につながって「なるほどー」って思えることが増えてきます。
そこからは追究・失敗を繰り返してだんだん覚えていき楽しさを見出していけます。
脚立は剪定する方向を向けて横にかかる力を少なくすれば安全です。
安全のために木の形を作り直すのも良いと思います。
せっかく木を植えるなら自分の好きな場所に好きな木を植えるのが一番いいですが、少し迷って樹種を変えてみるのも将来的にいいかもしれません。
好きな木を植えたのに後から大変なことになってしまう場合もあるからですね。
このように庭の手入れは、楽しさもあれば悩むこともあるし危険なこともたくさんあります。
一本の木を手入れしているけど、広い視野で色々考えたり試したりしながら成長していくと楽しみが見つけらると思います。
ホームに戻っていただければ剪定をなるべく簡単にする方法や、使う道具などをまとめてありますので読んでいただけたら嬉しいです。
見ていただいた方のお力添えができ、少しでも参考になれたら幸いです。
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