
この記事では、なるべく簡単に画像のような手入れをする方法をまとめました。
「色々な樹種で使える剪定」でミカン・レモンをやってみた感じです。
この剪定方法は、ミカンとレモンに限ったことではなく実のなる木や花が咲く木などに対応することができます。
剪定を始める前は難しく感じるかもしれないですが、慣れてくるとどこで切ろうかがすぐに見つかるようになります。
伸びた木を眺めていると輪郭が見えてどの辺りで切るとそこに近づくか分かるイメージですね。
なので、切り始める前に少し離れたところから眺めて「このくらいがいいなぁ」と、軽くでもイメージしておくと作業が楽になります。
剪定のやり方がなるべく分かりやすいように書いてみますね。
色々な樹種で使える剪定のやり方【ミカン・レモン】6つの手順


今回のミカンとレモンは3月に一度剪定して、画像は9月に剪定したものです。
最初にどんな流れで作業するか書いていきます。
- 眺めて大きさを決める
- 実のある枝を見ておく
- 太い枝を切る
- 気になれば細い枝も切る
- 中の方の細かい枝も切る
- 離れて確認
5.は切り始めや途中でも、いつでも大丈夫です
このような流れでやっていきます。
まずは眺めて大きさを決めてみましょう。
眺めて大きさを決める

いつも眺める所か、木から少し離れたところから見て大きさを決めます。
決め方は本当に自由ですが「あまり大きさを変えなくていいかも」と思ったら、なんとなく見える葉の輪郭を元にしてみると分かりやすいと思います。
実のある枝・花芽のある枝を見ておく
実や花芽がある枝を切らないように気を付けるために探しておきます。
全部を完璧に探しておく必要はないので、眺めた時に見えるものと近づいて中の方にあるものなどをなんとなく「この辺りにあるから切らないように気を付けよう」と見ておく感じです。
剪定しながら見つかるものもあります。
太い枝を切る

飛び出している太い枝を抜いていきます。
どのあたりで切るかは、枝分かれかその枝の元から切るようにします。
気になれば細い枝も切る

先の方で少し飛び出している枝を揃えることもできます。
切る時は、枝先を切るのではなく枝の途中にある枝分かれで切ります。
枝の数が二本の場合はどちらか一本、三本あったら真ん中を切るようにするだけでかなり整います。
中の方の細かい枝も切る

この作業はどのタイミングでも大丈夫です。
中の方に手が入らない場合は周りの枝を剪定してからでも大丈夫です。
最初から手が入るようなら先に切っておいて見やすいようにするのでも平気です。
どの程度切るかは、、
・枝を残したいところは切らないか枝分かれで切って短く維持する
・後々伸びた時に他の枝や幹に当たってしまうかもしれない枝を元から切る
このような感じです。
なので、木の形を作るために重要な役割をすることができます。
残さなければ今まで通りのきれいができますが、残せばその分の違いが出ます。
新しい枝を作ることで形の違いや枝の伸び方に違いが出てきます。
この特徴を使って、残す・残さないを考えます。
離れて確認

剪定を完了するために大事なことです。
ちょっと面倒かもしれないですが、確認しないで終わりにして後々直したいとなると二度手間になりそうだからです。
「終わった」と思ったときに確認することで手間を減らすことにつながります。
作業を途中で終わらせないために大切だと思っています。
ちょっと眺めるだけで引っ掛かりなども確認できるので、作業が終わったら見るようにしてみましょう。
6つの手順で手入れ
6つの手順が分かりやすいように画像を貼りながら補足もしていきます。
大きさを決める自由
大きさを決めるのはかなり自由な考え方ができます。
かなり自由なのですが、やっぱり心配なのは切りすぎちゃうかもしれないということですよね。
その枯れる心配から切るのが弱くなると年々大きくなってしまいそれも悩みの種になるかもしれません。
なので、なるべく簡単に目安が付けられると手入れもやりやすいはずです。

上の画像のように、葉で輪郭を合わせることで切りすぎないようにしたり判断を早くすることができるので楽に目安が見付かります。
輪郭から飛び出している枝を切れば良いというルールができますね。
葉の輪郭が分かればそれと同時に飛び出している枝も分かるから、迷いが少なくなりかなり切りやすくなるかなと思います。
切ったら落とす

枝を切ると地面に落ちる時と落ちないで引っかかる時があります。
引っかかった枝は剪定の邪魔になるし、取り忘れの原因にもなります。
剪定が終わった時に引っかかりに気付けないと、時間が経って黄色くなった葉が目立って見た目を悪くするのと、ゴミを片付ける手間にもなるので切ったら落とすことを癖にしましょう。
切ったら落とすをセットにする感じが良いと思います。
実のある枝・花芽を確認

実や花芽がついたのにそれに気付かず枝を切ってしまうと「ちょっとショック…」ってなっちゃいますね。
これを防ぐために切る前になんとなくでいいので確認しておきます。
実や花芽がなく輪郭から飛び出している枝は切れる枝という決まりを自分の中で作る感じです。
実は付いているけど、それよりも飛び出している方が気になる場合や生活の邪魔になるような場合は切っても良いと思います。
どちらを優先させるかは自由です。
その場所に合った方法や自分の思う仕上がりに近づけるためにどうしたらいいかの判断は悩みすぎなくて大丈夫です。
家に近い・壁が近い・通路にはみ出しているなどの場合、ちょっと強めに切って生活の邪魔にならないようにする方が大事かもしれないですね。
画像ではミカン・レモンなので強めに切っていますが、強く切ったところも実が付いたので大丈夫でしたが、主に針葉樹(葉が細い木)は葉を残さないと枝が枯れるので樹種により切り方を変える必要があります。
強く切るのにぶつ切りをしないでなるべく強く切って葉を残すようにすれば大丈夫な可能性が上がるので、強く切りながらもなるべく多めに芽や葉が残るよう気を付けましょう。
針葉樹をなるべく強く切って芽を多く残すやり方は下に記事を貼りましたのでお時間がありましたら見てみてください。
太い枝を切る

輪郭と実や芽がある枝を確認出来たら「太い枝を切って」いきます。
どの枝を切るか大体の見当がついているから、気持ち的に楽になりそうです。
悩みながらやると疲れますよね。
太い枝を元から抜いていくと、あっという間にきれいになるので簡単に感じると思います。
では、太い枝を元ではなくて途中で切るとどうなるのか考えてみます。
太い枝を途中で切る用途

太い枝を途中で切ると、切り口もしくは切り口の下辺りから新しい枝が出てきます。
その新しい枝が伸びていくため木が大きくなりやすくなるということですね。
毎年太い枝を途中で切ると少しづつ高さと幅が大きくなります。
木を大きくしたい場合はこの方法で育てられるので、全体ではなくある方向にだけ伸ばしたい場合に便利なやり方になります。
木の形を作る時に使えるので、剪定しようとしている木をどんな形にするかで切り方を変えてみましょう。

・元から切って現状維持
・少し大きくしたい、伸ばしたい方向があるという場合は途中で切って様子を見る
こんな感じで剪定して次回手入れの時にどう違いがあるか試してみると発見があって面白いと思います。
気になれば細かい枝も切る

細かい枝が少し飛び出して見えて気になる場合は切っても大丈夫です。
切る位置は、飛び出した枝を先端から見ていって枝分かれをしているところか元から切ります。
他の枝の邪魔になる場合も同じように切るので、剪定の基本として覚えておくと切る時に楽になる方法です。
あまり悩まない考え方は、、
・上下左右の枝どうしがぶつからないよう枝分かれか元から切る。
・真上、真下に向いている枝は元から切っても大丈夫だけど、一枝の形も整えたい場合は枝分かれで切って様子を見ても良い。
こんな感じです。
この考えの目的は、将来的に上下左右の枝と絡まないようにするためと実を傷から守るためです。
輪郭と同時に一枝の形を整えたい場合は、上下に伸びる枝の途中にある小枝を残すと形ができやすいです。
剪定で枯れる心配がある時は、とにかく新しい枝葉を多めに残しておけばほとんど枯れることがないので、元から切るか迷ったら途中の枝分かれで切っておきましょう。
あまり気にならない場合は切る必要がないと判断してそのままで大丈夫です。
気楽に剪定してみて次の手入れの時の様子で切り方を変えたりしながら、自分の手入れのやり方を見つけていくと楽しめると思います。
あまり縛られないのが大事です。
中の方の細かい枝も切る

幹や主な枝の途中から小さな枝がたくさん出ていたらそれも切ります。
全ての枝を取ってもいいのですが、残して枝を作ることもできるから時と場合で変えてみましょう。
例えば、一か所枝がなくて間が空いてしまっているのが気になる…
この場合に新しい小さな枝を育ててその隙間を埋めることができます。
ちょっと年数はかかりますが、一枝を最初から作って形を整え見た目を良くする作業は出来上がった時に達成感を感じられて良いと思います。
何より自分で作ろうとしている形に徐々に近づいていくのは結構楽しかったりします。
なので、細かい枝をどのくらい残そうかも自由です。
離れて確認と下から確認

作業が一通り終わったら離れて確認します。
見られる限りの色々な角度から見ることが大事です。
北から見た時と東から見た時では一枝が違う形に見えたりしますよね。
飛び出して見える枝や引っかかりの有無が見えない方向から見えることがあるので、発見できればすぐに直せます。
次の日や何日か後に気付いてほんの少し作業するくらいなら、剪定が終わった後に確認して確実に終わらせた方が気持ち的に楽だし「一回で作業を終わらせられた」と満足することもできますね。
木の仕上がりのためでもあり、自分のためにもなります。
引っかかりが風で飛ばされて隣の敷地に入っちゃうのも嫌ですよね。
起きる問題や理由は様々ですが最後に確認しておくと色々なことを解決できるのでやっておきましょう。
下から確認

下からだと木の全体の透け具合が見えやすくなります。
なかなか下から見る機会はないと思いますが、これも一つの方法です。
枝の向きや枝の絡み具合なども見られるので、今回の手直しと次回の剪定の目標を立てたりすることもできて良いと思います。
まとめと動画


上の画像は、動画のまとめですが貼っておきました。
今回のまとめを切り具合で書いていきます。
- 作業前に大きさを決める
- 実や花芽があるか確認する(切らないようにするため)
- 太い枝を元から切る
- 切ったら落とす
- 輪郭から少し出ている枝が気になる場合は、枝分かれか元から切る
- ぶつかり合う枝はどちらか短くするか元から切る
- 幹や主な枝から出ている細かい枝を切る
- 細かい枝は全部取らなくても大丈夫
- 剪定が終わったら離れて色々な角度から確認
- 手直しと引っかかり落としをして完了
- 作業前に大きさを決める
- 実や花芽があるか確認(切らないために)
- 太い枝をなるべく元から切るが、輪郭かそれより内側の途中で切る
- 切ったら落とす
- 輪郭から少し出ている枝が気になる場合は、枝分かれか元から切る
- ぶつかり合う枝はどちらか短くするか元から切る
- 幹や主な枝から出ている細かい枝を切る
- 細かい枝は全部取らなくても大丈夫
- 剪定が終わったら離れて色々な角度から確認
- 手直しと引っかかり落としをして完了
- 作業前に大きさを決める
- 決めた大きさのところで切るが、大きくて重い場合は二回~複数回に分けて切る
- 切ったら落とす
- 細かい枝は切らない
- 離れて確認
- 引っかかりはほとんどないが手直しも含めちゃんと見ておく
- 大きくするため剪定は弱めとイメージ
- 将来伸ばしたい枝を途中切りする
- 将来伸びた時にぶつかってしまう可能性が高い枝は切っておく
- 枝を元から切るか迷いがある場合は途中切りか枝分かれで切る
- 全体の輪郭が揃ったり、将来のイメージに近づけることができればひとまず完了
- 離れて確認し、手直し・引っかかりをなくして完了
- 次回手入れの時に理想のイメージに近づくよう繰り返していく
例として4つの方法を書いてみました。
ここに書いた方法はどの木でも使えると思いますが、これだけが全てではないと思っています。
なぜそう思うかは、個人差があるからです。
剪定の強弱や枝の残し方の具合・将来のイメージやきれいだと思う仕上がり・やり方の違いなど色々な個性があります。
その違いは何も悪いことがなく、自分が良いと思うきれいと感じる剪定方法を自分の中で作ることができればいいのかなと思います。
色々な人の意見や注意を聞いて、考えたり試したりして成長していけるから柔軟に捉えていくのが大事です。
あまり固く考えると新しいものはできないだろうし、ちょっと息苦しく感じちゃうかもしれないですね。
決まったルールの中で柔軟に物事を考えて楽しみながら剪定に満足していけたらいいなぁと思っています。
参考になるか分かりませんが今回の記事で使った画像の剪定動画を貼っておきます。
見ていただいた方のために、少しでもお力になれたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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