落葉樹は季節感をすごく感じることができます。
庭に1本でも植えてあると1年を通してさまざまな姿を見ることができます。
これから手入れを始める木と作業をしているところを想像しながら読んでみてください。
必要なところまで目次クリックでお進みください。
特徴
- 秋に紅葉して、冬にすべての葉を落とす
- 葉をすべて落とした時に枝ぶりを見られる
- 新しい枝や葉が伸びるときに色が鮮やか
- 野鳥や昆虫が枝にとまった時に観察しやすい。時には珍しい生き物を見られる
秋の紅葉は落葉樹の醍醐味のひとつですよね。
黄色や真っ赤に染まる姿はその木を一層引き立たせます。
落葉した後は、枝の出方がきれいな木は枝ぶりを楽しむことができます。
毎年同じ野鳥が来ることもあれば、今までに見たこともない鳥や昆虫がきたりするのも楽しみです。
庭木に人気の樹種は、アジサイ・ハナミズキ・ヒメシャラ・モミジ・ロウバイ・ウメなどなど低木から高木までたくさんの種類があります。
注意点
落葉樹は虫たちにとっておいしいご飯です。
年により虫の出方に違いがあります。
「去年はアメリカシロヒトリがすごく多かったけど、今年はイラガが多いね。」
みたいな感じで違いがあります。
ほとんど発生しない年もあります。猛暑の年です。
アメリカシロヒトリとは、白い毛の毛虫です。アメヒトと呼ばれたりします。サクラ・カツラ・ハナミズキなどに大量発生します。
イラガとは、鮮やかな緑色をした毛虫です。デンキムシと呼ばれたりする、触るとビリビリ痛い虫です。モミジ・カキ・サクラなどですが、雑食で常緑も落葉も関係なく発生します。
虫の詳しいことは、樹種ごとの記事でまとめていきます。
剪定のやり方・ポイント
剪定する時期
- 12月~2月頃の木が休んでいる時
- 樹種により剪定の時期は変わる場合がある
落葉樹は冬の葉がない時期に剪定をすると、ダメージを最小限にできます。
大きくなってしまった木を小さくする剪定もこの時期です。
剪定の基本
不要な枝とは
ここに載せた画像のような枝です。
切るときは枝の元からきれいに切りましょう。ピッタリきれいに切れてない、短い枝が残ることを「適当切り」「刃の当たったところで切った」「はぎりぐそ」と、ちょっと悪い言い方もあるくらいです。何度もその切り方をするとトゲトゲ、ゴツゴツになり手入れがやりづらくなります。
枝の先を整理するときは2本の小枝を残します。太い枝から2本、その先から2本、そのまた先に2本と枝が広がっていくときれいです。
ノコギリで強く切るときの注意
利き手でノコギリを持って、もう一方で枝を持って切りましょう。
簡単に持っていられないほど大きく切ると危ないので、枝先の方から少しづつばらしていきましょう。
「持てない」もしくは「持ちづらい」時は次のように切ります。
①枝の下から三分の一程度切れ目を入れる(入れすぎるとノコギリが挟まります)
②切り口を枝先側に少しずらし、上からノコギリで切る(ずらし具合は、ほんのちょこっとで大丈夫です。)
③最後に元から切る(チェーンソーで切るときは、ブランチカラーに気を付ける)
ブランチカラーとは
この切り方をすれば木の皮が剥がれることなく切れます。
この場合でも周りに人や物があると当たってしまうので、人がいたら「切るよー」みたいに声をかけたり、片付けられる物ならちょっと離しておきましょう。
ノコギリは切れる瞬間まで力を入れ続ける必要はありません。
力一杯で切り終わると切れた瞬間に振り抜いてしまいます。
その時に腕や足に当たると本当に痛くて後悔します。
ノコギリは引く時に少し力を入れる程度で、刃が木に擦れる回数で切れていくので力はいりません。ある程度でシュッシュッと引いてください。
ノコギリでぶつ切りにしても新しく枝が出ますが、できれば小枝が残るところで切りましょう。ダメージは少ない時期ですが、枝が枯れてしまう心配もあります。
まとめ
仕上がりのイメージをしておくと迷いが少なく剪定ができ、不要枝や込み合っている部分も見えてくるのでやっておきましょう。
下から完全にいらない不要枝を切っていくだけで、かなりスッキリしてみえます。脚立を立てる時も木に近づけて立てやすくなります。
枝先の整理は、幹を中心に見てすべての枝や新しい芽が外向きになるようにします。残す枝や芽が上や下を向いていると、伸びた時に形が崩れてしまうので、横から出ているものを残します。
上から剪定していくと高さも幅も決まり、切った枝が下の枝に引っ掛かっても落としながら作業ができるので、下まで降りた時点で完成です。
剪定が終わったら必ず眺めましょう。最初の仕上がりイメージに近くなったか、枝の出方はきれいか、引っ掛かりはないかを確認します。
確認して大丈夫なら完了です。
自分の中で「これはきれいに出来た!」と満足ができれば完璧だと思います。植木の手入れは見る人によって好みがあるので、正解がないものです。
基本の剪定は決まっていても仕上がりを決めるのは人それぞれの満足で決まるので、自信を持って剪定を楽しむのがいいと思います。
ホームに行っていただくと、使う道具や剪定・片付けなどのやり方がまとめてありますので、参考にしていただけたら嬉しいです。
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