造園会社に勤めていて毎日のように使う道具です。
毎日のように使うからこそ、作業がなるべく楽になるものを使いたいので色々試してみた中で、
「これが使いやすい!」
「これはあると便利だ」
と、思ったおすすめを紹介していきます。
最初に使い方の注意ですが「力を入れすぎてねじりながら切ると刃が折れます。」
切る時は刃に伝わる力がまっすぐ垂直に行くようにしてください。
道具ごとに使い方のコツも書いていきますので、よろしくお願いいたします。
木の剪定をするのに、どんなハサミやノコギリを使ったらいいかの参考にしていただけたら嬉しいです。
木ばさみ・剪定ばさみ・ノコギリの3点セットを腰道具といいます

- 折り畳み式ノコギリ(左)
- 剪定ばさみ(中)
- 木ばさみ(右)
この3つがあれば植木の手入れや、草刈りの時にものすごく便利です。
ケースはベルトが通ればなんでも大丈夫です。
ケースにも種類があるので、使い勝手と一緒に書いていきますね。
では早速紹介していきます。
木ばさみのおすすめとコツ
木ばさみは大きさが色々あって、用途別で持っているとかなり便利です。
- 細い枝を付け根からきれいに切る
- 刈り込みばさみではやりにくい小さな玉の刈込み作業
この2つ以外にも色々な用途はありますが、これを満たしていれば手入れには困らないと思います。
細い枝を付け根からきれいに切る用
木ばさみの情報
- ブランド名 :岡恒(おかつね)
- タイプ(主に):A型・Ⅾ型
- タイプの違い :持つところのポッチ有無
- 値段 :約4,000円~
- 大きさ :20~23㎝
- 重さ :215~285gくらい
- 切れ味 :良い
- 切る時の音 :良い
岡恒は使いやすくて切れ味も良く、切る時「パチッ、カチン」みたいな音が好きです。
木ばさみは持つところが大きめに作られているので、手の大きさや握力の強さで決めるのが良いと思います。
上の画像のハサミは「A型・全長21㎝・重さ約250g」です。
手の大きさはパーにしたとき、手首から中指の先までと親指から小指までが約20㎝でこの鋏が使いやすい感じです。
手が小さめの方には「Ⅾ型・全長20㎝・重さ約215g」の方が使いやすいと思います。
違いは、切れたときに当たる出っ張りがないことです。
使い勝手は、A型より手にフィットしやすく軽い分疲れにくいと思います。
木ばさみの使い方のコツ
太めの枝を切る時は、大きく開いて元の方で挟むと楽に切れます。
主に細い枝を付け根からきれいに切る道具なので、あまりにも太い枝を切る時は、剪定ばさみに持ち替えましょう。
切る時のポイントは、挟んでからは絶対にねじらないことです。
ねじると簡単に刃こぼれするし、刃先でそれをやると折れて刃が片方だけ短くなり、ものすごくやりにくくなりストレスも溜まります。
枝を挟んだらまっすぐに動くよう腕を動かさず、握力で切るように意識してください。
刈り込みばさみでは切りにくい小さな玉の刈込み作業用
狭い場所や刈り込む対象が小さいと普通の刈込ばさみだと効率が悪くなったりします。
かと言って、普通の木ばさみだと物足りない時があるので「刃が2㎝だけ長い木ばさみ」がとても便利です。
たかが2㎝ですが、使ってみるとこれが丁度いい時があります。
経験上、道具は適材適所がやりやすかったり、体への負担も減るので使ってよかったです。
長い木ばさみのコツ
こちらのハサミは太い枝は切りずらいので、刈り込み専用にした方がいいかもしれないです。
ハサミの元の方で太い枝を切ろうとすると、刃が長い分残したい他の枝も切ってしまう可能性があります。
チャボヒバやカイズカイブキの、一玉が小さい玉散らしの場合に重宝します。
使い方のコツは、美容師さんや床屋さんが扱うように腕を安定させ、指で細かくシャキシャキするイメージが安全できれいに刈り込めると思います。
剪定ばさみのおすすめとコツ
剪定ばさみの情報
- ブランド名 :岡恒(おかつね)
- 値段 :約2,600円~
- 大きさ :18~21㎝
- 重さ :約180g~
- 切れ味 :良い
- 切る時の音 :すごく良い
剪定ばさみのおすすめ
剪定ばさみも切れ味良く、特に切る時の音が良いです。
切った時に「パチッ、パクッ、ポクッ、ポコッ」というような音がします。
ものによって音が違うのも好きです。
剪定ばさみは持つところの大きさが違うので、手の大きさで決めて大丈夫です。
上の画像の剪定ばさみは「全長200㎜」です。
こちらも同じく手をパーにしたとき、手首から中指の先・親指から小指までが20㎝の手で使っています。
途中違う鋏を使ってみましたが、16年間ほとんどをこの剪定ばさみでやってきたので、岡恒がおすすめです。
剪定ばさみのコツ
一番注意したいのは、やっぱりねじらないことです。
木ばさみと同じ現象が起きて、刃の先が使えなくなる可能性があります。
切れる自信がなくなるほどの太い枝ならノコギリを使うのですが、ギリギリ剪定ばさみで切れそうというのが罠になります。
その時になるべく切りやすくするための使い方は、ハサミを持っていない方の手で枝を押すと楽に切れます。

こんな感じのイメージで切れば刃にも腕にも負担がかかりにくくなります。
注意点
赤と白の持つところの間に見えている丸いものが、ハサミが勝手に開くようになるバネです。
たくさん使ったり錆びたりすると折れたり飛んだりするので、その時はバネだけ買えば使えるようになりますので、長く使ってあげてください。
ノコギリのおすすめ2種類とコツ
ノコギリ・2種類の情報
シルキー「ゴムボーイ」
- ブランド名 :シルキー「ゴムボーイ」
- 値段 :約1,900円~
- 刃の長さ :210㎜・240㎜
- 重さ :約230~265g
- 切り幅 :1.3㎜
ゴムボーイのノコギリは、安さと切りやすさがおすすめポイントです。
安くて壊れやすかったら「それなりかぁ」ってなりますが、全然壊れないし刃の持ちもいいです。
柄が壊れなければ替刃も一枚約1,000円~と安いので変えやすいですね。
古くなった刃は違う用途で使うようにすると良いです。
例えば、やご・ひこばえ(木の根元辺りから出ている枝)や木を掘る時に根を切るなどの、石や土に刃が当たってしまう時に使ったりです。
刃の交換もネジ一本で簡単に交換できるのも楽です。



この時にギューッときつく締めてしまうと刃を出すのが大変になってしまいます。
軽くキュッとするか、ちょっと緩いくらいで丁度いい使い心地です。
木登りをしている時は片手で刃を出せた方が便利なので、普段はこんな感じで刃を出してます。


服に傷がつかないように気を付けながら、出したりしまったりしています。
折り畳み式だから腰につけていても邪魔になりにくく、使いやすいので長年使っています。
シルキー「ツルギ」
- ブランド名 :シルキー「ツルギ」
- 値段 :約2,300円~
- 刃の長さ :200㎜・300㎜・400㎜
- 重さ :約405~515g
- 切り幅 :1.5㎜
枝が密集していて刃が入りずらいところには、このノコギリが使いやすいです。
刃の幅が細い分、厚みでしっかりさせるため切り幅が1.5㎜になっています。
今まで薄い刃を使っていた方には、切る時の刃の引っ掛かりに重みを感じるかもしれないですが、力を入れすぎずに切れば大丈夫です。
枝に置いて、ノコギリの重みで切る意識で引けば楽に感じます。
装着は腰道具にもできるし、足につけることもできるので、用途や場所で変えて自分に合ったやりやすさで作業しましょう。
替刃の交換はネジを3つ外して交換し、しっかりギュッと締めてください。
枝を切ってケースにしまう時は、ギュッと押し込んでカチッと留まるようにしてください。
さかさまになっても落ちなくなります。
ノコギリを使うコツ
ノコギリを持つとつい力が入ってしまいがちですが、力はそれほどいりません。
枝にノコギリの刃を当てて、ほぼ重みを利用し、引く時だけ少し力を入れます。
試しに軽くノコギリを引いてみてください。
結構切粉が出ると思います。
それが切れている証拠なので、力がいらない疲れにくい使い方ができるようになってきます。
腕や体の負担を減らすことで作業の効率も良くなります。
まとめ
ハサミやノコギリにたくさんの種類があるのは、色々な理由があると思います。
- 利き手
- 手の大きさ
- 力加減
- 木の種類
- 切る枝の太さ
- 枝の出具合
- 作業する場所
- 作業の体勢
これらの条件に合うような道具がたくさんあると思います。
個人的見解ですが、使う道具はそれほど悩まなくても大丈夫だと思っていて、買った道具に合わせて使い方や切り方を変えていけばどんな道具でも使いこなせると思っています。
なので、買ってみた道具が理想と違いあまり使えなかったとしたら、柔軟に考えて他の用途に使ったら使えない道具なんてないような気がします。
買って損したと思ってしまうのは、他の使い方をするまでの間だけで、用途が見つかると満足ができるようになります。
何事も臨機応変にやってみたり、使ってみたりするのが知識や技術になり、新しい思い付きにもつながって楽しいと思います。
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