【木につく主な虫】なるべく簡単な対処法【自分に合うやり方で大丈夫です】

虫を放っておくと、、

・葉がなくなり木が弱る可能性がある
・虫の住処になる
・病気になるかもしれない
・枯れる確率が上がる
・ただただ嫌

このような問題が出てきます。

虫が住みにくい環境にすることが一番ですが、発生してしまった虫は退治すれば大丈夫です。

虫のせいで病気になってしまうこともありますが、一部であれば切り取って広がらないようにしたりできます。

なので、虫も病気も早期発見できれば被害を最小限にすることができます。

主な虫の種類・名前・対処法を簡単にまとめていきますね。

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【主な虫】被害を小さくする【早く対策すると簡単です】

虫や病気は放っておくと、どんどん広がっていきます。

ケムシ・ハダニなどは、4月頃から出始めて年に3回くらい発生します。

カミキリムシなどは1年中います。

トレボン・スミチオン・マラソンなどの農薬もありますが、農薬の使用に関しての法令は厳しくなっていて使える樹種が決まっているので、農薬のラベルを確認して使用しましょう。

難しい場合は、スプレータイプの物で大丈夫です。

主な虫の種類

4~10月頃にいて、冬は卵です。

木のあらゆるところに卵を見つけることができます。

木につく主な虫・対処法・イラガ(デンキムシ)の巣
卵の例

卵は白と黒で模様があり、大きさは1㎝くらいで楕円形をしています。

生まれてくると、見た目はあまりよくないイガイガしたケムシですが、色は蛍光の緑できれいな感じです。

体に触れてしまうと、ピリッとしたりズキズキしたり痛みがあるので気を付けてください。

イラガの大きさと痛みの強さは比例するので、大きなイラガには触れないようにしましょう。

主に葉の裏にいますが、幹や枝の途中にもいることがあります。

動きは遅くて止まっている時に発見することが多いと思います。

対処法

冬に卵を見つけたら潰せば大丈夫です。
剪定の途中で見つけたら、ハサミなどで叩き潰しておきましょう。

卵から出ている状態でも叩き潰したり、叩き落して踏みつぶしたりで大丈夫です。

葉の裏に行儀よく並んでいる場合は、その葉だけを切り落とし駆除しましょう。

薬を使う場合(薬剤散布・消毒)

イラガはケムシ用の薬剤で退治できます。

農薬かスプレータイプで大丈夫です。

トレボン・オルトラン・スミチオンなどがありますが、注意が必要です。

薬のラベルに書いてあるケムシ類の倍率に薄めて、霧吹きや噴霧器に入れて虫に吹きかけましょう。

4~10月の間に発生します。

サクラ・ハナミズキ・ウメ・プラタナス・アオギリ・カツラなどなど色々な種類の落葉樹に見られます。

木につく主な虫・対処法・アメリカシロヒトリの巣
アメヒトの巣の例1
木につく主な虫・対処法・アメリカシロヒトリの巣1
アメヒトの巣の例2

アメヒトは、このような巣を作り1か所からたくさんの毛虫が発生します。

見た目は白い毛を体中にまとっていて、動きは結構早いです。

巣からたくさんの毛虫が散らばって行き、ものすごい勢いで葉を食べて成長します。

巣が多い木だと何日か放っておいただけで、木の半分~全ての葉がなくなってしまうほど早く広がっていきます。

皮膚に触れると痒みを感じる人と、特に何もならない人がいるので体質で違うのかなと思いますが、素手で触らないようにしましょう。

葉の裏・幹・胴吹き・やご、ひこばえなど、どこにでもいます。

対処法

木の一部に白い綿のような巣を発見次第、枝を切り取ってください。

早期の発見なら切り取れば広がらずに済みます。

巣を見て子供の毛虫がいなくなっていれば他の場所に広がっているかもしれないので、他の枝の葉を見て食べられているところがないか探します。

叩き落したり捕まえて潰したりできれば一番いい方法かもしれませんが、数が多くなりやすいので農薬を使うことも視野に入れましょう。

ちょっと手間がかかるかもしれませんが、スプレータイプでも大丈夫です。

薬を使う場合(薬剤散布・消毒)

トレボン・オルトラン・スミチオンなどがありますが、注意が必要です。

農薬のラベルに書いてる倍率で、使っても大丈夫な樹種に使うようにしましょう。

5~6月・8~9月に発生します。

木につく主な虫・対処法・ツバキにつくチャドクガの巣
発生初期の巣の例

すごく危険なケムシです。

サザンカ・ツバキなどにつきます。
稀ですがヒメシャラ(ナツツバキ)についたこともありました。

葉の表裏に白い糸で巣を作り、たくさんの毛虫が生まれます。

葉を食べる時も群れで並んでいるので、葉が半分くらい食べられたようになくなっていれば裏側にたくさんのチャドクガがいるかもしれません。

葉の表面に姿がなければむやみに手を入れないようにして、葉の裏を確認してください。

危険性

チャドクガは毛に毒があり、皮膚に触れると痒くなります。

その毛は風で飛ぶので、チャドクガのついている樹木の近くを通っただけで皮膚や洋服に付着してしまう場合もあります。

人により違いますが、3~14日くらい物凄い痒みに襲われます。

その痒みは広がっていきます。

広がる原因は「掻く」ことで、皮膚に残った毒の毛を移動させてしまうからです。

例えば、腕を搔いた後に首や足を搔くとそこも痒くなってしまいます。

どんどん広がってしまうので、なるべく搔かないようにしてガムテープなどを痒い所に貼り、はがして毒の毛を取り除いてください。

皮膚科に行くと塗り薬や患部を冷やす液状の薬などを処方してもらえます。

物凄い痒みですが搔かないようにして病院に行きましょう。

対処法

皮膚が出ない服装や手袋で作業します。

発見したら準備するものは、

・ビニール袋
・ハサミ
・固着スプレー

などを用意します。

固着スプレーとは、チャドクガの毛を飛ばさないように固める役割があります。

動けないように固めた上からビニール袋を被せ、ハサミで枝を切り取り空気が漏れないように縛ってください。

それをもう一回ビニール袋に入れて空気が漏れないように、二重にしておくとより安全です。

薬を使う場合(薬剤散布・消毒)

この方法は、近くに住宅や公園などの施設がない場所で風のない日限定です。

薬剤やスプレーでも退治できますが、毛が舞って痒くなってしまう場合があるので、5mくらい離れた場所から吹き付けてください。

落ちたチャドクガにも毒は残っていて毛も飛びます。

50度以上のお湯をかけると毒が弱くなったりなくなったりするようなので、お湯を沸かしてかけておくと安心できると思います。

近づくのが怖い場合は、水で流したりそのまま放っておいて自然に任せるのもアリだと思います。

落ちてから固着スプレーで固めても良いかもしれないですね。

どんな方法にしても、自分や周りに被害が広がらないようにすると良いかなと思います。

幹や枝の中に産卵して卵から生まれた幼虫が木の内部を食べてしまいます。

幼虫は1~2年間木の中で暮らして、成虫になったら外に出て他の木に卵を産みに行きます。

日本だけでも約800種いて色々な樹種に卵を産み、年々被害は拡大しています。

また、マツノマダラカミキリはマツノザイセンチュウに寄生されてしまいます。
寄生されたまま次のマツへ卵を産み、その卵が成虫になりまた他のマツへ卵を産み…

次から次へですね。

年1~2回剪定した時や木を眺めているときに、幹や枝に穴が開いていないか見てみたり、切り粉のような木のクズ(フラス)が落ちていないか見てみましょう。

対処法

木に穴が開いていたら、、

・薬剤注入
・捕まえる
・幹に網を巻く

このように対処してみましょう。

薬剤注入

薬剤注入は、穴にノズル付きスプレーで直接薬剤を入れて退治します。

スプレー缶に「カミキリムシ」と書いてあれば使用できますが、説明書きをよく確認して使用してください。

捕まえる

幹や枝にカミキリムシがついているところを発見して、捕まえられるようなら捕殺しましょう。

捕まえるか叩き落して潰して処分したり、薬で倒して処分したりです。

網を巻く

幹に網を巻く場合は、なるべく網目が細かく固い素材の網を使ってください。

柔らかい素材だと簡単に穴をあけられて逃げられてしまいます。

網から出られないようにして退治し、被害を拡大させない効果があります。

その木が食害されてしまったのは残念ですが、その嫌な気持ちを広げないことが大事だと思います。

4~11月と長い期間発生して、葉の樹液を吸います。

吸われた葉は白い斑点ができ、その葉を枯らしてしまいます。

新しい葉が吸われると新芽が伸びにくくなったり枯れてしまったりするので、大量発生する前に対処しましょう。

発生したから木が枯れちゃうことはほぼないので、心配し過ぎなくて大丈夫です。

対処法

一番簡単な方法は、「強めの水圧」で吹き飛ばすことです。

ホースの先を曲げたり軽く塞いだりしても良いですし、ジョーロやストレートなど切り替えのできる物でも大丈夫です。

全てのハダニを倒せるわけではないと思いますが、応急処置にはなります。

次に簡単なのはスプレーです。

「ハダニ」と書いてあるスプレーなら使えます。

買ってすぐに撒けるからすごく便利ですね。

農薬などの殺ダニ剤でも大丈夫ですが、使用が難しい場合は控えておきましょう。

「農薬 ハダニ」で検索するとたくさんの種類が出てきます。

どの木にどのくらいの倍率で使うかなどをよく読んで使用してください。

枝や幹に張り付いて樹液を吸います。

カイガラムシのフンで、葉や枝が黒くなる「スス病」になったりします。

一年中いるので、発見しやすいと思います。

対処法

簡単な対処法は、スコッチブライトやワイヤブラシで木の皮がむけない程度に擦り落とします。

薬を使わないのが良いところですが、手間はかかります。

スプレータイプもありますが、撒く時に注意が必要です。

カイガラムシを油分で包み込んで窒息させる効果がある物は、木の葉になるべくかけないようにした方が良いです。

葉の呼吸も止まってしまうかもしれません。

ということは、油が混ざっていて木に害がなければなんでも使えるかもしれないですね。

想像ですが、虫のいるところに短期間ラップを巻けば窒息させることもできるのかな、と考えています。

主にオオミノガ・チャミノガで、ガの幼虫です。

暖かい時期に葉を食べて、10月・11月頃に蓑(みの)を作って冬を越します。

葉を食べられているときに気付けなくても、冬に枝からぶら下がっているミノムシを発見できます。

対処法

蓑になってからは薬ではなく、手で取ったり付け根をハサミで切ったりして処分しましょう。

蓑になる前は薬が効きます。

虫用のスプレーで大丈夫ですが、なるべく虫に直接あたるようにして葉にかかりすぎないようにすると良いと思います。

トレボン・スミチオン・カルホスなどの農薬のラベルにケムシ類などが書いてあれば、その倍率で撒いてください。

簡単にまとめると、、

・ケムシ類…巣の除去(潰す)、捕まえる、農薬、スプレー
・カミキリムシ…捕まえる、穴にハリガネを挿す、薬剤注入、固いネットを巻く
・ハダニ…放水、農薬、スプレー
・カイガラムシ…擦り落とす、農薬、スプレー、ラップを巻く
・ミノムシ…農薬、スプレー、蓑の除去

こんな感じで、これらで大体対応できると思います。

殺虫剤の取り扱いの注意

まずは、管理方法を書きますね。

鍵のかけられる物置・棚などに保管します。

誰でも開けられる場所にしまってはいけない!ということです。

農薬を使う人だけが使ったりしまったりできる環境にしてください。

他の容器に移すことも禁止されているので、空いたペットボトルなどに入れてはいけません。

誤飲の原因です。絶対にダメです。

農薬を買ったり使ったりした場合に「農薬管理簿」を付ける必要があります。

・日付
・薬品名(スプレータイプ含む)
・倍率(薬量)
・使用者(名前)
・場所
・使用期限や備考欄

これらを記載できる表を作成しましょう。

この管理簿は、最終記入日から3年間保存するのが義務なので、まとめて保存します。

ファイルに閉じておけば何年でも保管できるから、使ったものを書いてずっと保管するくらいの感じで大丈夫だと思います。

いつ何を使ったか分かれば、数種類の薬のローテーションにも役立ちますね。

農薬の使い方について書きますね。

農薬の使い方

殺虫剤の農薬を薄める場合は、ラベルに「樹種」「対象の虫」「倍率」などが書いてあります。

これに従って薬を作りますが、倍率が1000~2000倍・1000~4000倍などが書いてあります。

倍率の幅が広くて何倍にしていいか分からない場合は、数字が大きい倍率で作ってみましょう。

1000~2000倍なら2000倍で作って撒いてみて虫が落ちればその倍率で大丈夫で、虫が落ちなければ薬を足して強めてみてください。

毎年同じ薬を撒いていると、虫に抵抗ができて効かなくなってきます。

なので、次の年は今回撒いた薬とは違う種類にしてみましょう。

それと、薬には消費期限があります。

今回使用した薬を物置にしまっておいて、次の年に使う場合は期限をよく見てください。

もし、期限が切れている場合は、市町村の役所やJA農協に回収してもらえるか連絡して相談してみましょう。

もしくは、「〇〇県 期限切れ 農薬 産廃」等で検索すると「産業廃棄物収集運搬業者・処分等 申請・届出」などがあると思いますので、それを見て申請や届け出をして回収してもらいましょう。

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まとめ

虫は本当に嫌ですよね。

でも、自然があると必ず生き物がいるので上手に付き合っていかなければならないです。

なかなか難しいことですが、剪定や薬を使って虫が住みにくく木が伸びやすい環境が作れたらいいなと思っています。

薬はちゃんと使えば安全ですので、しっかり説明書を見て使ってくださいね。

それと、もしご近所にアレルギー体質の方がいたら薬を撒く前に声をかけましょう。

科学物質などにアレルギーがある場合、薬を撒くことでアレルギー症状が出てしまうことがあるからです。

周りに飛ばないよう風のない日に撒くようにして、安全に使いましょう。

剪定のやり方は、ホームに戻るか下の記事を見ていただけたらと思います。
見ていただいた方のお力になれたら嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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