ブランチカラーとは 気を付けないと木が弱ります

木にとって大切な部分なので、樹形を変えるほどの大きな枝を切る場合はこの「ブランチカラー」を意識して切るようにしましょう。

ブランチカラーとは

・幹から出ている枝の付け根の膨らんでいる部分
・栄養が溜まりやすい
・幹の組織と枝の組織が交じり合っている
・そのため、皮がデコボコしたり、「しわ」が縦と横に交じっている

ここを傷つけると皮が治りにくく腐りやすいので気を付けなければいけないです。

どう気を付けたらいいのかを書いていきます。

スポンサーリンク

ブランチカラー 気を付ける切り方 成功と失敗

成功な切り方と切り口の治り方

ブランチカラー例
切り口を覆う皮
ブランチカラー例2
長い年数を経て切り口が塞がる

切り口を覆う皮を「カルス」といいます。
このカルスの役割は、傷口をカビや腐朽菌(ふきゅうきん・木を腐らせてしまう菌)から守ることです。

この役割の効果を早く出すための切り方はこんな感じです。

ブランチカラー切り方・良い例
ブランチカラー切り方・良い例1
ブランチカラー切り方・良い例2
ブランチカラー切り方・良い例2

手書きのイラストですが、こんな感じになるとダメージが少なく治りも早いです。

剪定・ノコギリで切る順序

二段切り

枝の下から、三分の一程度を切ります。
(ノコギリが挟まらない程度)

②下の切り口から枝先の方に少しずらして上から切ります。

③ブランチカラーを傷つけないように元から切ります。

太い枝を切り落とすため、「二段切り」をすると幹の皮が剥けずに済みます。

この一手間で丁寧さと仕上がりと、その木の将来が決まる場合があります。

最悪の場合どうなってしまうのか?

失敗な切り方と切り口の治らない例

こちらの切り方は「フラッシュカット」という切り方です。
この切り方は、カルスを作り出せなくなります。

ブランチカラー切り方・悪い例
ブランチカラー切り方・悪い例1

ブランチカラー切り方・悪い例2
ブランチカラー切り方・悪い例2

ブランチカラーには栄養がいっぱいなのでそれをなくしてしまうだけでなく、枝の組織を全てなくしてしまうことになります。
切り口を治そうとすることが難しくなってしまいます。

このようなところで切ると、木にとってのダメージがすごく残ってしまいます。

ダメージが残るとどうなるのか

・傷口がふさがらず乾いて枯れてくる。
・皮がないため雨などの湿気でカビが生えて腐り始める。
・腐りが入ると枝が枯れたり、幹の皮が剥けたりする。
・幹が腐り、根が腐る。
・腐りが入ったところからキノコが生えてきて台風などで枝が折れたり木が倒れる。

これらは木が枯れてしまう一つの原因になります。

生活の邪魔になるような枝だけを切ったつもりが、その木自体をなくすことになってしまいます。

枯れ枝からの影響も

幹に太めの枯れ枝が付いている時にも木を弱らせる原因があります。

枯れ枝が幹についている
枯れ枝から幹に腐りが入る

この場合は枯れ枝があることで、幹の中まで腐りが入ってしまいます。
この形に切りたい場合は

枯れ枝を作らない切り方
枯れ枝を作らない切り方

このようにしっかりブランチカラーのところで切りましょう。
これだけのことですが、かなりの違いがありますね。

まとめ

木の種類によってブランチカラーの大きさにだいぶ違いがあります。
大きいものも小さいものもあるので、その木に合った切り方をしてみましょう。

ブランチカラーを大事にすれば、木が枯れる原因の一つを確実に減らすことが出来るため、木を枯らさないポイントになると思います。

少しの手間で簡単に木を守ることが出来るので、こういう手入れをするときの知識や技術にして頂けたら嬉しいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました